ECサイトやアプリの中だけでなく、リアル空間を含めてユーザーに“行動”してもらうことで、販売促進やブランド浸透を目指す企業は多いだろう。その課題解決に役立つのが、LINEヤフーが提供する、LINEのプラットフォームを活用したサービスだ。2025年11月11日開催の「MarkeZine Day 2025 Retail」では、LINEヤフーの江田達哉氏が登壇。同社が注力する「LINEミニアプリ」とAI活用の施策を中心に、顧客体験の向上につながるマーケティングの最新動向と成功事例について解説した。
企業の成長を支えるプラットフォームへ
生活を支える多様なサービスを展開するLINEヤフー。そのユーザー数は延べ1億人を超える。また、企業や店舗などの法人向けにソリューションを提供することで、ビジネスの成長を支援。「Connect One」というコンセプトを掲げ、CRMやEC、販促、データ分析、広告などの領域でサービスを展開している。
江田氏は「様々なサービスによるエンドユーザーとの接点が、データをインプットする場にもなります。ストックしたデータを活用しながら、企業と消費者のコミュニケーションの最適化を図ろうとしています」と戦略を説明する。
それを実現するために掲げている2025年度の注力領域は「PayPay」「AI」「LINEミニアプリ」の3つ。その中で、江田氏は今回、AIとLINEミニアプリの施策について解説した。
AIの取り組みでは、生成AIを活用した18のサービス・機能を2025年4~8月にリリース。その一つ、「LINE AIトークサジェスト」は、AIによってLINEの会話の文脈を読み取り、返信内容を提案する機能だ。トーク画面のメッセージ入力スペースに表示されている「AI」ボタンで利用できる。

「たとえば、『ランチを予約しました』という相手からのメッセージに対して、『ありがとう。楽しみにしているよ』という返信を提案してくれました。コミュニケーションの円滑化に役立つ機能です」(江田氏)
AIが対話で“最適な商品”を提案 バディカの最新事例
AI活用はエンドユーザー向けの機能だけにとどまらない。ビジネス用のLINE公式アカウントにAIを搭載する事例も生まれている。
中古車のECサイトを運営するBUDDICA・DIRECT(バディカダイレクト)のLINE公式アカウントでは、「ChatGPT」を活用している。ユーザーによる「こんなクルマが欲しい」というメッセージに対して、AIを活用して詳しい情報を提示。24時間対応で中古車選びをサポートする。

「クルマに詳しくないと、自分で細かい条件を提示することは難しいです。AIのアシストによって、ベテランの営業マンと話しているかのように最適な商品を提案してもらえます」と江田氏は説明。同社では、AI導入後、1年で会話数が延べ20万件を超えた。AI経由のリード数は全体の10%超、月間成約数20台以上という実績も出ている。
商品の提案だけでなく、自動車の周辺領域の相談にも対応しているため、顧客体験の向上につながっている。また、ユーザーとの会話データは貴重なマーケティングデータとなり、様々な施策に活用できる。
この事例のような活用方法については、企業の関心が高く、問い合わせも増えているという。江田氏は「企業にとって、LINE公式アカウントはただコストをかけて使うツールではなく、収益を生み出すものになるのではないか、と考えています」と話す。
一方で、ChatGPTなどのAIとLINEを組み合わせるだけでは「ブランドの差別化にはならない」と指摘する。企業・ブランドのコンセプトや独自のデータベースなど、他社にはない“独自資産”を掛け合わせることが、成長のためには欠かせない。
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加納 由希絵(カノウ ユキエ)
フリーランスのライター、校正者。
地方紙の経済記者、ビジネス系ニュースサイトの記者・編集者を経て独立。主な領域はビジネス系。特に関心があるのは地域ビジネス、まちづくりなど。著書に『奇跡は段ボールの中に ~岐阜・柳ケ瀬で生まれたゆるキャラ「やなな」の物語~』(中部経済新聞社×ZENSHIN)がある。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:LINEヤフー株式会社
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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