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総力特集:10年後も勝ち抜くEC・ネット通販最新戦略

“ポテンシャルは極めて高いが成功は非常に難しい”
お国柄が影響する中国ECの特殊な事情


サポートはリアルタイムの対応が当たり前

 さて、もう1つ日本と中国の大きな違いについて紹介しよう。

 日本のECサイトの場合、サポート対応はメールで受付というケースが多いと思うが、中国ではそのやり方は通用しない。なによりも重要視されるのはスピードだ。ECサイトにおいても同様で、ユーザーサポートはチャットで行うのは普通のようだ。

易趣網(eBay関連会社)のチャットサポートの事例。常に専任スタッフが待機し、
チャット欄で質問を入力すると、リアルタイムで回答が返ってくる仕組みとなっている
易趣網(eBay関連会社)のチャットサポートの事例。常に専任スタッフが待機し、チャット欄で質問を入力すると、リアルタイムで回答が返ってくる仕組みとなっている

 聞きたいことはすぐに質問して、すぐ回答を得る。自分が事業主になった場合を想定するとゾッとするが、中国人ユーザーの性質を鑑みると対応せざる得ない状況と言えそうだ。ちなみに、バイジェイドットコムの場合は、現状メールでの対応を中心にサポートしており「電話やチャットでのサポートは今後の課題」との認識を矢井氏は持っている。

ポテンシャルは大きいが成功させるのは極めて難しい

 このように、大きなポテンシャルを持ちつつ、成功させることは難しい環境にある中国EC市場。矢井氏は「日本で当たり前のようにできている事が中国ではできてない状況です。やれることは多々あると思いますが、お国柄を考慮しつつ進めていく必要があり、難しさを実感しているところです」と語った。

 そのような難しい環境の中でも矢井氏は「ポテンシャルは非常に高く、まずスタートさせることを最優先すべきではないでしょうか」と主張する。

 「確かに、非常に難しい環境にあると思いますが、ポテンシャルの高さを感じずにはいられません。バイジェイドットコムも、成功しているとは言い難い状況ですが、中国特有の環境に合わせてどんどんチャレンジしていきたいと思っています。直近の施策としては、10代~20代の需要の高いアパレル関係を積極的に展開していきたいと思っています」と意気込みを語った。

MarkeZine総力特集!

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この記事の著者

池永 尚史(イケナガ ヒサシ)

 

1979年生まれ。CGMブログ・メディアを展開するベンチャー企業、インターネットサービス系企業を経て独立。2010年3月より株式会社ノイズ代表取締役。

 

■ 著書
・ 稼ぐアフィリエイターはブログが違う!(技術評論社刊)
・  ドロップシッピングス...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/05/17 12:32 https://markezine.jp/article/detail/9675

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