米国では当たり前?メールキャンペーンの効果検証
次に、米国におけるメールキャンペーンの効果検証状況について、e-Marketer社の調査結果を元に紹介された。
これによると、米国では62.9%のマーケティング担当者が「メールキャンペーンで効果検証を行っている」と回答。経済環境の悪化という状況下で、限られた投資で最大の効果を出すことが求められており、メールマーケティングでは効果検証と最適化がこれまで以上に価値あるものと見られていることが分かる。
では、具体的な検証項目として、何が挙げられたのだろうか?
まず、「Subject lines(件名)」が85.2%で1位以下「Calls to action(導線設計)」「Design(デザイン)」「Bodycopy(本文)」「Offers(プレゼントなどのフック)」などのメール本文に関する項目が続き、最後に「Timing(タイミング)」が36.8%となっている。「この傾向は日本でも同様に見られます」と、椎葉氏は語った。
変化するメールマガジン読者への訴求ポイント
アルトビジョンが行った「メールマーケティング調査レポート」によると、受信した「パソコン向け」のメールマガジンを読む基準は、メールマガジンの「タイトル(件名)」が60.4%で最も高く、次いで「送信者名」が47.6%という結果が出た。
メールでは「タイトル(件名)」や「送信者名」くらいでしか、開封してもらうためにアピールできるポイントはない。クリックするかどうかは「本文」が多大な影響を与えるが、メールは開封してもらわないと何も始まらないので、まずは「件名」の最適化が最優先である、と椎葉氏は語る。
また、ここ1年程の間に、Webブラウザを使ってメールを見る人が増えていることを指摘。iPhoneなどのスマートフォンを使って、手軽にWebメールでメールマガジンを見るユーザーが増えたことも影響しているのかもしれない。
実践!メールクリエイティブの最適化
先に挙げた調査結果に基づき、まずは「件名」を、次に「本文」をという順で、最適化を図るのが有効である、と椎葉氏は語る。「本文の中でも、テンプレートレベルの最適化を行ったのち、個別要素レベルの最適化へと細分化していくのがよいでしょう」。