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デジタルマーケティング活用の最新事例レポート

ランキングを読み解け!スマートフォンアプリ最新トレンドレポート ─ インタラクティブ会議室


プロモーションアプリも質で勝負する時代に

 物延:今後、企業プロモーションとしてのアプリはこの激戦区の中で、否応なしに戦うことになりますよね。

 水野:そうですね。グリーさんなどのゲーム系ベンダーと同じ土壌で戦わなければならないのは事実です。マーケティングという面で見れば、無料アプリのベスト100に入らなかったらプロモーション効果はほとんど無いといっても過言ではないと思いますので、そのなかに食い込んでいかないといけない。

 iPhoneで見てみますと、プロモーション系アプリが上位にランクすることが減りましたね。最近では映画「モテキ」のプロモーションアプリくらいで。以前は食品会社、化粧品会社などの人気アプリもあったのですが、今もたくさんローンチしていると思うのですが上位に来ていない。

 物延:先ほどの話と通じるところですが、アプリの質が格段に上がっている中で、プロモーションありきで企業よがりなアプリはなかなかダウンロードされなくなってきています。

 ユーザーに受け入れられるクオリティの高いアプリをいかに目指すかという視点が足りないため、スルーされてしまう。ユーザーもアプリに慣れてシビアになってきているので。

 水野:実は、海外の例で見てみると自動車会社さんが、大手ゲーム会社と組んで成功していたり、上位にプロモーション系アプリも食い込んできています。例えばミニは、3Dのレーシングゲームを某大手ゲーム会社と開発して、無料アプリの中でのクリエイティビティとしてはとんでもなく高いものなので上位にランキングしました。

 アディダスも海外の有名なゲーム会社さんと組んでサッカーゲームで成功しています。予算規模も相当上がってると思うんですけど、要するに、クリエイティブの高いアプリを作成してダウンロード数を稼いでいます。

 物延:生半可にやっちゃだめってことですよね。本当にお客さんに楽しんでもらえるアプリをつくるのがいかに大変かっていうことです。そういったアプリをつくり続けてきたゲーム会社とコラボレーションすることも主流になってくるかもしれません。

 水野:今はまだスマートフォンの台数は少ないですけど、今後ほとんどの携帯はスマホになるわけで、そうなると5000万契約といった規模になるんです。国内だけでも。ランキングで1位になれば、数日間でもある程度のリーチになるので、開発コストをかけてでもプロモーションをする価値はでてくると思います。

 物延:スマホの可能性が大きいのは確かです。でも、やっぱりランキング上位に入らなきゃ意味が無いという点は肝に銘じなきゃいけない。ユーザーにきちんと評価されるクリエイティビティを持ち合わせたアプリを、腰を据えて開発しなければプロモーションとして成立しないかもしれないですね。

 水野:例え話でよく使うのが飛行機の話です。飛行機は座席数が決まっています。ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミーとクラスがありますよね。ファーストは10席、ビジネスは50席、残りの100とか200はエコノミーです。その中に入れなかった人は指をくわえて見ているしかない。

 ファーストクラスに乗ってる人はベスト10、ビジネスクラスの人は50位くらいまで、あとはそれ以下。座席数は決まっていて、それがすなわちランキングです。つまり、席取り合戦なんです。まずは飛行機に乗れるかどうか、そしてファーストクラスかどうか。プロモーションとして十分な効果を得るためには、そういった視点でシビアに考える必要があります。

 物延:スマートフォンアプリの市場もどんどん変動していく中で、ランキングを追いながら戦略を考えることが重要ですね。非常に有意義なディスカッションができました。どうもありがとうございました。

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株式会社スパイスボックス(カブシキカイシャスパイスボックス)

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MarkeZine(マーケジン)
2012/01/24 18:12 https://markezine.jp/article/detail/14993

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