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統括編集長インタビュー

広告は、決して嫌われるものではない 「北欧、暮らしの道具店」×「一番搾り」コラボ成功のカギ


つくり手の姿勢が共感を生み、商品が身近になる

押久保:SNSの反応の高さや熱いコメントは、一番搾りのストーリーと、サイト、そしてユーザーとの親和性がそれぞれ非常に高かった証拠ですね。

加藤:そう思います。特にSNSの反応がよかったのは、元々「北欧、暮らしの道具店」のフォロワーにアクティブユーザーがとても多いからだと思います。

青木:たしかに、アカウントを育てる際にかなり丁寧にプロモーションをしたので、25~45歳の国内女性の中で僕らの価値観に共感いただける方が大半になっていますね。

押久保:初回には、加藤さんも出られていますね。

加藤:“中の人”にぜひ出てほしいということで、新鮮でした! 一緒に登場いただいたクラシコムの皆さんも含めてのことですが、先ほどの自由回答には「大好きな一番搾りを同年代の女性のコラムでますます身近に感じた」というお話もあったんです。

青木:普段、消費者にとってマスプロダクトはそんなに思い入れがあるものではないので、自分と同じように生活を大事にする人が一生懸命つくっているのだと分かったら、きっと共感してもらえるはずだと。それが同じ女性ならなおさらなので、出ていただくのはマストでした(笑)。

 今回のキリンさんは特に、加藤さんもほかの方々も30歳前後の女性が多くて、かつ僕らのサイトに共感いただいているなら、もうそれは僕らのお客様と同じじゃないかと。だから、お客様の仕事のお手伝いをしているような感覚もありましたね。

伝え方を間違えなければ、広告に嫌われる理由はない

押久保:デジタル広告にもさまざまな種類があり、中にはブロックしたい、邪魔なものだと捉えられるものもあります。それを考えると、今回のタイアップはたしかに広告ではありますが、コンテンツとしてしっかり受け入れられている、希有な例ですね。

青木:広告は嫌われ者だという風潮は、僕も感じています。でも、あれはやり方が間違っていて、嫌がられると分かっていることを、手を替え品を替えて続けるから嫌われるんですよね。

 本当は、消費者は企業や商品の舞台裏にとても興味がある。上から目線でもダメですが、そこまでへりくだらなくてもいい、普通の人付き合いと同じように関係ができた上で「こういうの、気に入ってくれたらいいな」と紹介すれば、嫌われる理由はないと思います。すべて理想通りにいかないのは承知ですが、やはり理想は持っていたい。

押久保:その姿勢があっての「BRAND NOTE」なんですね。最後に、今後への期待をお教えください。

加藤:今回の結果は、工場見学に来ていただいて「好きになってもらう」感覚によく似ているなと感じました。それがWebでできるのはすごいこと。ブランドの思いやメッセージは、これからもどんどん伝えていくべきだと思うので、今後もさまざまな取り組みを企画していきたいです。

青木:「BRAND NOTE」は、企業の言いたいことを詰め込む広告ではないので、その点は企業の理解と自制心が求められると思います。企業にとっても僕らにとっても、いちばんの資産はユーザーの量と質。これを毀損しては本末転倒なので、今後もタッグを組む企業といろいろな話をしながら、いちばんいい形で企業のストーリーを伝えていきたいですね。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/11/30 16:21 https://markezine.jp/article/detail/23845

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