※本記事は、2017年10月25日刊行の定期誌『MarkeZine』22号に掲載したものです。
ハーゲンハートも仕組んだものではない
――ハーゲンダッツと言えば、新商品や食べ方について、SNS上でも話題になることが多いですね。UGCを活用したマーケティングも早い段階で考えられていたのでしょうか。
ハーゲンダッツ ジャパン株式会社マーケティング本部
コミュニケーショングループ 續 怜子(つづき・れいこ)氏
2013年にハーゲンダッツ ジャパン入社。SNS公式アカウント運用、メルマガ・ファンクラブ運営、Webプロモーション、ソーシャルリスリニングなどを経て、現在は、デジタルコミュニケーション戦略立案および遂行を担当。
2013年に私がハーゲンダッツジャパンに入社し、SNS運用を担当しはじめた当時はUGC活用のことを考えていませんでした。公式アカウントを本格的に運用しはじめ、それからソーシャルリスニングツールを使ってフォロワーの方のリアクションを見ていくということをやっていきました。その中で、ファンの方が「蓋を開けたらハートが出てきた!」と写真つきで投稿しているのを度々目にしました。
その流れに乗って展開したのが、「ハーゲンハート」キャンペーンでした。ハート型のアイスクリームのクレーターを「ハーゲンハート」として、見つけた方にハッシュタグ「#ハーゲンハート」をつけてTwitterへの投稿を促すというものでした。
――「ハーゲンハート」は2016年、大きく話題になりました。これも、キャンペーンのために考えたわけではなくユーザーの投稿から生まれた企画だったのですね。
ちょうど当時、ニュース性のある新商品だけではなく、もっと定番商品にも目を向けてもらおうと考えていた時期ということもあり、企画しました。
サイトに「幸せのハーゲンハート探し」というクレーターの形で運命を占うコンテンツも作りました。また、きれいなハート型に出会える確率を調査して公表するなどし、Twitterなどで大きく取り上げていただくことができました。