CDOという役職の幅を広げたい
西口:前編では、長瀬さんが考えるCDOとCMOの違いやロレアルでの改革についてうかがいました。やるべきことを終えたからロレアルを出た、というお話がありましたが、具体的に次のステージとしてLDHを選んだ理由はなんだったのですか? 元々つながりがあったのでしょうか。
長瀬:そうですね、縁あって少し前から相談を受けたりはしていたのですが、転職を考え出したタイミングでぜひ、と言ってもらって。面接という形ではないですが、HIROさんや経営陣と話す機会を何度ももらって、僕がいちばん重視している“現場”となによりも“ファン”をLDHもすごく大事にしていることがわかったので、それが決め手ですね。
現場が大事、ファンが大事だと、経営からアーティスト一人ひとりまで肌感覚で理解している。僕がCDOとしていちばん楽しいのは、顧客を知っていくことなので、それを皆で進めていけると思いました。加えて、CDOという役職の幅を広げたかったので、LDHならエンタメも飲食もファッションもあるから、横の知見も貯められるな、と。
西口:そういうお考えもあったんですね。
長瀬:はい。昨年設立された一般社団法人CDO Club Japanにもメンバーの一人として携わっているんですが、やはりCDOがどういう領域で手腕を発揮できるのか、成功を導けるかを示さないといけないと思っているので、そのチャレンジとしてLDHを選んだという理由もあります。