「ebisumart」がものづくり好きな社風にフィット
決め手のひとつは「コストとのバランス」
2007年よりオンラインでの販売を開始していたイデアインターナショナルは、リニューアルの際、インターファクトリーが提供するクラウド型ECプラットフォーム「ebisumart」を新たなシステムとして選んだ。もともと社内では自由度が高いフルスクラッチでシステムを構築しており、「ものづくりが好き」と小林さんが表す社風には合っているようにも思う。だが、だからこその課題も感じていたようだ。
「すべて手作りだったからこそ、安全面の心配もありました。ECはお客様の顧客情報も預かりますし、日進月歩で進化していくテクノロジーに、システムもその都度対応していかなければならない。それらを解決するためにシステムを導入することに決めました。お店であってもECであっても、お客様にしっかりファンになってもらうことが大前提。そのための仕組みづくりをしたいという狙いも、リニューアルにはありました」
ECシステムと一口に言っても、多くの種類があっただろう。そのなかでもebisumartを選んだ決め手は何だったのだろうか。
「コストとのバランスがいちばんよかったから、でしょうか。ものづくりが好きな社員が多いので、社内で開発できる範囲を明確にしたうえで、比較的簡単にカスタマイズができ、システム自体に拡張性があるというのは、我々に合っていたように思います。実際に使ってみると、テンプレートの数も多く、エンジニアがいなければ難しいような作業でも、HTMLやCSSなどの知識があれば十分対応できるのはありがたいですね」
リニューアルを実施する以前、イデアインターナショナルでは、ブランドごとにECサイトを用意していた。ブランドごとに担当者がつき、それぞれ運用をし、売上計画を立てる。もちろん広告費もバラバラだ。だがリニューアルを機に、いままで3つあったECサイトをひとつに統合。組織体制もブランドごとの縦割りではなく、販促やMD、制作など、役割ごとにチームをわける横割りの仕組みへと変更した。
これにより、「責任の範囲がより明確になった」と小林さん。ECチームのスタッフからも「仕事がしやすくなった」という声が多かったそうだ。
リニューアル後、早速数字に変化が表れた。新規のサイト流入数が飛躍的に伸びたのだ。縦割りの組織体制のときには、各ブランドに均等に人を配置していたが、「サイトを統合したことで、ブランド関係なく、売上が伸びている“商品”に、より人と時間をかけることができるようになった」と小林さんは言う。
売れている商品を伸ばす。その方針は、CRMにおいても変わらない。
「もっとも売上が伸びている商品というのは、当然購入してくれているお客様の数も多い。そういったお客様へのアプローチや施策を強化するほうが、売上に与えるインパクトも大きいのではないかと考えています」