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『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

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定期誌『MarkeZine』特集

2020年のマーケティング戦略(プラットフォーマ―編)

 定期誌『MarkeZine』第49号(2020年1月号)では、36社の2020年のマーケティング戦略を総特集。業界を牽引するキーパーソンたちの視座から、次の一手を読み解く。本稿では、Gunosy、サイバーエージェント、スマートニュース、Twitter Japan、dely、ピースオブケイク、フェイスブック ジャパン、メルカリ、ヤフー、LIFULL、LINEの展望を紹介する。

※本記事は、2020年1月25日刊行の定期誌『MarkeZine』49号に掲載したものです。

オフラインとオンラインの統合が顕著に進む(Gunosy)

2019年を振り返って

 JAAが発表したアドバタイザー宣言により、ブランドセーフティやビューアビリティなどのデジタル広告の価値毀損問題に対し、関係企業に対して求められるスタンスが明確になったことは記憶に新しく、GAFAを始めとする大手IT企業への規制強化を求める声が強まったのも象徴的でした。一方で、増税、キャッシュレス減税等と共にスマホを軸とした店舗での顧客体験をさらに重視する企業が増えており、その範囲が外食やコンビニに留まらず急激に拡大した一年でした。当社サービスにおいてもクーポンを中心にオフラインの消費行動に関わる機会が増え、OMOの浸透を実感する一年となりました。

2020年へ向けて

 店舗とスマホによるオフラインとオンラインの統合が顕著に進むと考えています。それにともない、地図情報の最適化であるMEOがその存在感を示す一年となりそうで、BeaconやWi-Fi、GPS等の位置情報技術の再定義や規制強化などを一層議論する必要が出てくると考えます。5Gの本格化にはもう少し時間がかかりそうですが、コミュニケーションが静的なコンテンツから動的なコンテンツに変わる節目の年となる可能性を秘めています。ユーザーが通信を意識しない環境において、ニュースをはじめとしたコンテンツをどう取得・選択するかを踏まえたサービス提供を進めていくべきでしょう。

執行役員 COO室 室長 近藤洋司氏<br>2001年、セプテーニに入社、メディア部門責任者、アドネットワーク部門責任者を経て2012年にトレーディングデスク事業のイーグルアイを設立、同代表取締役に就任。2015年、米国に本社を持つ位置情報広告テクノロジーの「xAd」の日本法人設立に参加、2017年にGunosyへ入社、2019年10月より現任。広告テクノロジー企業の相関図を示したLUMAscapeの公式ローカライズ版「カオスマップ」の作者。

執行役員 COO室 室長 近藤洋司氏
2001年、セプテーニに入社、メディア部門責任者、アドネットワーク部門責任者を経て2012年にトレーディングデスク事業のイーグルアイを設立、同代表取締役に就任。2015年、米国に本社を持つ位置情報広告テクノロジーの「xAd」の日本法人設立に参加、2017年にGunosyへ入社、2019年10月より現任。広告テクノロジー企業の相関図を示したLUMAscapeの公式ローカライズ版「カオスマップ」の作者。

十人十色のUXを実現(サイバーエージェント)

2019年を振り返って

 メディアの顔ぶれは大きく変わらず寡占がより進んだ印象です。メディアビジネスにおいてもプラットフォーマーの中で勝ち負けがわかりやすくなってきました。さらにサブスクリプション化が拡大し、決済、店舗のデジタルマーケティングが大きく動き、メディアと定義するものの考え方が変わってきているのではないでしょうか。自社では広告、出稿といった概念は既に思考に占める割合は低く、情報・コンテンツ流通の構造化、それにともなうメディア開発や協業、アライアンスの比重が大きくなり、今後もこの流れで強みとなるアセットを築くことが重要と考えています。

2020年へ向けて

 コンテクストインサイトを組織全体に改めて意識させ、クリエイティブ開発に重きを置いていきます。事業・サービスを伸ばす土台作りとして、入口から出口までをトータルで捉えて、データをしっかり活用し、テクノロジーにサポートしてもらうことで、十人十色のUXを実現していきます。一方で、時代に反しますがそれと真逆な一点突破思想のクリエイティブ開発にも取り組むつもりです。同じ人でもメディア単位でコンテクストが変化すると考えているので、メディア単位でその考え方を実践していきたいです。

宣伝本部長 野村智寿氏<br>2004年サイバーエージェント入社。インターネット広告事業本部にて様々な業界のナショナルクライアントを担当。2011年10月に新規事業開発のため、プロデューサーに転身。2012年12月にAmebaプロモーション室室長に就任し、2014年10月に宣伝本部を立ち上げ、本部長就任。AbemaTVやAWA、ゲームなど自社事業のマーケティング・プロモーションを手がける。

宣伝本部長 野村智寿氏
2004年サイバーエージェント入社。インターネット広告事業本部にて様々な業界のナショナルクライアントを担当。2011年10月に新規事業開発のため、プロデューサーに転身。2012年12月にAmebaプロモーション室室長に就任し、2014年10月に宣伝本部を立ち上げ、本部長就任。AbemaTVやAWA、ゲームなど自社事業のマーケティング・プロモーションを手がける。

ユーザー視点でデータの隙間を結ぶ(スマートニュース)

2019年を振り返って

 デジタル媒体では管理画面の入稿コストが改善され、配信自動化の精度が飛躍した1年でした。手動で細かくターゲットを設定しなくても、データを元に自動配信するほうが良くなるケースが増えています。また、広告配信に活用する最適化データも進化しています。クリックからダウンロード、翌日ログインから7日後ログインなど、よりユーザー体験に近い行動データを活用して広告配信できるようになりました。一方で、メディア単体での最適化が進むにつれてメディア間でのデータ統合が困難になり、部分最適に陥るリスクも増えます。メディアごとの得意・不得意を見極めて、正しい目標指標を設定することが重要です。

2020年へ向けて

 データは多いほうがいいですが、データに溺れては元も子もありません。デジタルマーケティングは数字での報告がしやすいので、指標の変化をまとめることで顧客を理解した気持ちになりがちです。マーケティング戦略に活用すべき情報と、そうでない情報の見極めがより重要になる時代だと感じています。成長が鈍化した時は少し足を止めて、自社のプロダクトがお客様に提供している価値と向きあう。データとデータの隙間を結ぶにはユーザー視点が必須です。顧客ベネフィットに軸足を置いた統合マーケティング戦略に引き続き尽力します。

マーケティング マネージャー 山崎佑介氏<br>2013年京都大学経済学部卒業後、サイバーエージェントに入社。データアナリスト、経営企画を経て、動画事業の子会社の立ち上げに携わり、YouTuberとしても活動。2016年6月にスマートニュースに入社。現職ではオンライン・オフラインのマーケティング業務を横断的に担当。

マーケティング マネージャー 山崎佑介氏
2013年京都大学経済学部卒業後、サイバーエージェントに入社。データアナリスト、経営企画を経て、動画事業の子会社の立ち上げに携わり、YouTuberとしても活動。2016年6月にスマートニュースに入社。現職ではオンライン・オフラインのマーケティング業務を横断的に担当。

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/26 17:43 https://markezine.jp/article/detail/32770

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