お客様担当が簡単にデータを触れる環境を作りたかった
――御社は元々海外製のMAを導入されていたが、最近ツールのリプレイスを行われたと聞きました。以前のMAはどういう目的で導入され、どのように活用されていたのでしょうか。
間宮:以前のMAツールも、今と同じく「入会数」向上を目的に使用していました。資料請求など「入会前」から「入会」への転換率を高めたいと考えていました。
ところが、なかなか使いこなせず、運用はツールベンダーの担当の方に依存している状態になってしまっていました。担当の方に相談するとコストが発生するケースもあります。また、取得できている様々なデータを統合・連携させるには、別途コストや工数が発生してしまうため、やりたいことはあるものの、KPIを大きく改善させるための大掛かりな取り組みには踏み切れませんでした。
「継続率」向上のためにもMAを使いたかったのですが、基幹システムとのAPI連携などの開発が必要でした。開発は一部社外に外注している状況なので、コストがかさんで実現困難でした。
「ユーザーに喜んでもらえるコンテンツを最適なタイミングで提供する」のがMAの醍醐味であり重要なことですが、そのために必要な「データの統合・連携」が思うようにできないため、MAを使っても成果につながらないという手詰まり状態でした。
そんなとき、「誰でも自由に、そして簡単にデータを処理できる」という広告を見て、気になっていた「b→dash」にたどり着きました。
データやツールのスペシャリストでなくても使えることは、先を見据えたとき大きなポイントになります。最もお客様を知っているのは現場のスタッフですので、各々がMAツールに触れる環境を構築して、現場がお客様のニーズに合わせてコンテンツを最適化できるようにするのが理想。そう考えたときに、“触りやすさ”は重要だと考えました。
別途CDPを導入しなくていいことはなぜ重要か
――その理想実現に向けては、以前のMAではどのような点が課題だったのでしょうか。
間宮:使いこなせていなかっただけかもしれませんが、前のMAは探している情報が管理画面の何階層か下に行かないと見られないという感じで、他部門でも活用するイメージが湧きませんでした。それと比べると、b→dashはシンプルでわかりやすいですね。
榊原:私としても、肌感覚で使い慣れるのが早かったのがb→dash。
どこを見れば何ができるかが視覚的にわかりやすく、操作性もわかりやすい。それと担当の方が身近で、かつサポート体制が充実しているので、わからないことはメールや電話ですぐに返事がもらえるのも助かります。つまずいたときに、すぐ聞ける環境があるかないかは全然違いますから。
――リプレイスのタイミングでは、b→dash以外のツールも検討されましたか。
間宮:いくつか検討はしました。ですが、ひとつのプラットフォームで、データ統合ができるCDP機能とMA機能を含めたAll in oneのツールって実はあまりないんですよね。
データ統合のためにCDPを単体で入れて、MAツールや分析ツールにつなげるとなると、個別のコストもかなりかさみますし、データを連携するエンジニアリングにもコストがかかります。なので、検討はしましたが、b→dash と同じ土俵まであがってきたツールはありませんでした。
今後はすべてのお客様データをb→dashに集約して管理したいと思っています。
これまでのMAでは実現できなかった施策を実践したいです。入会前にはじまり、入会後の動き、交際の人数や続いている期間など。お客様に最適な情報提供をするために必要な各種データをb→dashにつなげて統合し、ボトルネックとなる数字(KPI)を可視化して、グロースにつなげるような動きを実現していきたい。
具体的には、入会したお客様一人につき、ARPU(1ユーザーあたりの平均収益)を上げることと、獲得コストを下げることが重要な目標になります。たとえば、継続して利用いただけるであろうお客様候補を獲得できるチャネルをデータで把握し、その上で投資を強化していくつもりです。
さらに本質的な取り組みとしては、データの活用によって成婚率を高めてお客様の満足度を上げていく施策が挙げられます。