組織にデータ分析を浸透させるためのポイントは?
――最後に、DMP開発、そしてデータ活用に関する今後の展望をお話いただけますか。また、ここまでの経験を踏まえて、データ活用を推進していくためのポイントについても教えてください。
比留間:今は製品Aを買っている人、製品Bを買っている人の支出傾向や趣味嗜好、価値観の違いなど、製品ごとの差を見ていく仕様になっているのですが、より深く分析できる機能をアドオンしていきたいと思っています。
たとえば、“ずっとA製品のみ買っている人”と、“最近買い始めた人”、“まったく買っていない人”、それぞれのインサイトにどのような違いがあるかがわかってくると、購入傾向が見えてきて、ブランドスイッチしてもらうために、どんな機能をどんなトンマナで訴求すべきかが見えてきますよね。最終的には誰を優先してコミュニケーションを取っていくべきか、ターゲット戦略に行き着くと考えています。こういった分析を誰でも簡単にできるようにすることが改めて大事ですね。
瀬川:何を実現したいのかを明確にしつつ、実現していくための方法について、引き続きお話しさせていただいているところです。
データ会社やシステム会社は、つい「なんでもできます」と言ってしまいがちですが、ときには機能を制限してでも、ニーズに沿った使いやすいものを作り込むことが大切だと考えています。万人に受けるものを作ろうとして、結局誰にも使われないというのは、避けなければなりません。
比留間:そうですね。使い勝手が良く、有用性が高いものを検討しているのですが、そのあたりの兼ね合いは非常に難しいと思います。
これまでの経験から言えることは、何に困っているのか課題を明確化しておくことが成功のポイントだということです。それが開発のオブジェクトになるので、ブレてはいけません。また、課題感を社内で共有しておいて、実際に使ってもらったときに「解決できている」と感じてもらえるようにすることが必要だと実感しています。
瀬川:弊社のサービス「MAG」では顧客データ、購買データ、行動ログはもちろん、IoTの実績も増えています。マーケティング業務に携わられていらっしゃる方々も、日々業務の中で取り扱うデータの種類は拡大しているのではないでしょうか。漠然とデータを活用したいと考えている企業様、何から手をつければわからないという企業様の相談も受け付けておりますので、その際はご連絡いただければと思います。
――本日はありがとうございました。