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ポストCookieの世界~アドテク最新事情をキャッチアップ

Cookie規制で注目される「文脈・情緒」を活かしたターゲティング【コンテキスト広告の現在地】

米国での各プレイヤーの動きは?

高橋:続いてアドテク業界のプレイヤーの今後についておうかがいします。現在サードパーティCookieを使って配信しているDSP事業者について、今後どのようになっていくとお考えですか?

Adam:CriteoやGoogleなどリターゲティング配信を行っている事業者を見てみると、TurtledoveやSparrowなど、有意義な提案をしていると思います。Cookieが使えなくなる可能性がある一方で、どうやってイノベーションを起こしていくのか模索していることは、大変素晴らしいことだと思います。たとえサードパーティCookieが無くなったとしても、こうした事業者は何らかの方法でユーザーを識別するソリューションを開発してくれると信じています。

 一方で、現在リターゲティングにしか取り組んでいない事業者は、これまで以上にイノベーションが必要になるでしょう。 私は、この業界が規制でがんじがらめになる、という未来は想像していませんが、たとえば、広告配信に関してより明確にユーザーの同意を求めるようなポリシーは増えていくでしょう。すると、これまで配信できていたボリュームが半分もしくは3割に減ってしまう、といった状況も想定されます。

高橋:米国での各プレイヤーの動きはいかがですか。

Adam:GoogleとCriteo、この2社は非常に大きな上場企業であり、課題を解決するためのリソースやノウハウを持っています。もちろん、The Trade Deskの「Unified ID 2.0」のような新しいソリューションが出てくる可能性もあります。つまり、Googleのエコシステムの中で決められたルールに則り課題を解決する企業もあれば、Googleのエコシステム外でのソリューションを検討している企業もあるという状況です。

 しかし、現状ただ座って待っている状態の事業者が多いのもまた事実です。誰かが「これを使えばうまくいく」「広告業界はこう変わる」と明確な知恵を授けてくれるのをギリギリまで待っているかのように感じます。

高橋:日本でも、まだ動きは鈍いと感じます。最後に御社の今後の展望をお聞かせください。

Adam:我々としては、各事業者がそれぞれ積極的にソリューションを考え開発していくことがそれぞれの義務であり、様々なアプローチがあって然るべきだと考えています。GumGumのアプローチは当然Verityのコンテキスト解析力を活かしたものになりますが、実際の広告キャンペーンの中でその効果を広く実証していくことが、まずは直近の使命だと捉えています。

 これに加えて、業界団体や他の事業者とも協力しながら、広告主、広告会社、DSP、媒体社への働きかけや、情報・技術提供を通して、業界全体の発展に貢献していきたいと考えています。

高橋:コンテキストを通じたアプローチについては、今後も多くの企業が取り組みや検証を進めていくと思います。御社の知見が様々なマーケティング課題の解決につながることを望みます。Adamさん、本日はありがとうございました。

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この記事の著者

高橋 君成(タカハシ キミナリ)

Cosmose Inc, Head of Sales&Partnership, Japan 1988年生まれ。外国語大学卒業後、リクルート、Criteoなどを経て、RTB Houseの日本法人立ち上げを経験。2021年4月よりCosmose Incの日本ビジネスにおける責任者を務める。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/10/15 07:00 https://markezine.jp/article/detail/34251

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