新規層向けのモーションバナーがうまく機能
MZ:今回はどのようなクリエイティブを配信したのしょうか。
蠣﨑:今回はモーションバナーと呼ばれる動くバナーに、グーネット中古車に載っている物件が掲載されるダイナミック広告を組み合わせたものを使いました。最初は静止画バナーにしていたのですが、途中からこちらのバナーに切り替えたところ、CTRが大幅に改善しました。クリエイティブに関しては、Criteo様に丁寧に作成いただいたおかげで良くなったと思っています。
MZ:通常ダイナミック広告はユーザーの閲覧履歴をもとにクリエイティブが変化します。しかし、物件を見たことがない人にリーチするWeb Considerationではどのような物件情報が出てくるのでしょうか。
蠣﨑:Web Considerationはグーネット中古車にアクセスしたことのない方を対象に配信するため、グーネット中古車の中でもPVが高い車種を中心に、SUVやミニバン、コンパクトカーなどカテゴリごとに切り替えて出すようにしていました。また、そこからCriteo AIエンジンが学習してCVにつながりやすいものが選定されるようになっています。
これまでダイナミック広告は来訪者に向けてしか出せなかったものが、潜在層に対しても出せるのは非常に有用だと思いますね。
MZ:その他に配信するにあたり気を付けていたことはありますか。
蠣﨑:Web Considerationは例えるなら自動と手動による配信が可能なのですが、今回は冒頭で申し上げた自動での配信である類似オーディエンスを選択したので、我々のほうで細かくチューニングする必要はありませんでした。直帰率が低い優良なユーザーに手間をかけずにアプローチすることができたのです。
目標の半分の単価で新規ユーザーを獲得
MZ:今回の施策で得られた成果について教えてください。
蠣﨑:モーションバナーの活用によって0.3%のCTRの改善が実現しました。また以前のバナー広告に比べ新規ユーザーの獲得単価が下がり、新規ユーザーが入りやすくなりました。モーションバナーとWeb Considerationの組み合わせで他媒体に比べいい結果が出ています。KPIである評価単価に関しても、目標の半分以下になりました。
MZ:今回非常に良い成果が得られたと思いますが、Web Consideraionのような新しいメニューを使うにあたって、どのような点に気を付けるべきなのでしょうか。
蠣﨑:今回で言えばCriteo様のような媒体側の方に、きちんと我々のKPIをお伝えすることが重要だと考えています。独自の指標をKPIに置いていることもあり、きちんとどのような指標で、目標がいくらなのかを明確に伝えないと想定より低いパフォーマンスになってしまうこともあります。
MZ:確かに、独自の指標があるからこそ、その理解を媒体の方にしてもらうのはポイントになりそうです。
蠣﨑:「新規層を取りたい」と伝えたときに、新規率が上がっても直帰率が上がってしまったら意味がないと思うんです。そのため、きちんと自社のKPIを理解してもらった上で媒体のパフォーマンスを高める工夫が協力してできると、新たな広告メニューでも成功に導きやすいのではと思います。