「詳細理解」に注目して、主要アプリの広告を比べてみると?
植木:購買ファネルにおける大きな壁は「詳細理解」にあることがわかりました。私たちSmartNewsもそのような価値を提供したいと思っています。
磯貝:SmartNewsは「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」というミッションのもとで誕生したニュースアプリです。広告も「良質な情報の1つ」としてお届けしていますので、「詳細理解」には強そうなイメージはありますが、データから見えることはありますか?
吉田:データをみると、SmartNewsは実際に「詳細理解」に強みのある媒体と言えそうです。私の研究テーマであるメディア・エンゲージメントをさらに細分化し、メディアではなく、主要アプリサービスのエンゲージメントとして比較したのがこのデータです。
吉田:メディア・エンゲージメント項目の中で、いわゆる「ブランド認知」に該当する項目を主要アプリで比較してみました。同じデジタル広告を出稿した場合でも、アプリによって認知面の効果は異なることが示されています。
植木:SmartNewsはインパクトも強いですが、他媒体と比較すると「商品情報を詳しく知る」や「品質や性能を詳しく知る」のに非常に適していることが読み取れますね。またしっかりと詳細理解まで獲得できるから、商品サービスへも興味を持たせやすいという特徴も、データで示されています。
磯貝:先述の購買ファネルのデータでは、「詳細理解」まで獲得できれば「購入意向」は獲得しやすいことが見えていました。だから「検索」や「購買」への態度変容のスコアも高いのですね。
植木:冒頭で、広告主から「リピート率の高さ」を褒められた話をしましたが、SmartNewsのユーザーは商品やサービスを詳細まで理解してから購入しているので、リピートしやすいと言えそうですね。
吉田:リピートに関しては、厳密には時系列的視点が必要ですが、ACR/exの利用者における購入意向の結果から解釈はできると思います。特定の広告主A社を例に、ヘアケア商品、スキンケア/メイクアップ化粧品のデータを以下に提示しますが、リピートが期待できるという傾向が明確に見えています。
ストレスが少ない広告環境も強み
吉田:よく「認知」や「ミッドファネル」などファネル上の一部分にフォーカスしてメディア特性を考えるのですが、これまでのお話から、SmartNewsは「認知」から「詳細理解」までをシームレスに獲得できる点が非常に特異だと思います。
植木:ユーザーがストレスなく自然に詳細理解しやすい状況を作り出している。これはブランド体験全体を設計する上でも、非常に重要なことですね。
吉田:そうですね、ストレスはデジタル広告の課題と言われていますが、こちらのデータをみると、SmartNewsは広告に対するストレスが非常に低いんです。
吉田:植木さんのおっしゃる通り、コンテンツでブランド体験全体に自然に投入させる仕掛けが功を奏しているのでしょう。
磯貝:UIやUXの設計も含めて、非常にストレスが少ない広告環境と言えます。ストレスなく広告が受容されて、「認知」から「詳細理解」を獲得できる点はブランド体験として最高です。また、購買ファネルを進める際に離脱が少ないという意味では、ROIの観点でも有利ですね。