Facebook社が用意した「ブランディング必勝パターン」も活用
――Facebookさんは今回の取り組みのポイントはどこにあったとお考えですか。
久木田:ひとつのポイントになったと考えられるのは、Instagramでブランディングする上での必勝パターンを使ってもらったことです。これはマーケティングのフェーズにあわせて、当社が推奨する組み合わせを提案したもの。今回は「ローンチ期」のメディアプランを適用したことが、効果を後押ししたと思われます。
富岡:そうですね。Facebookさんが持っているパターンに当てはめることで、必要以上の時間を割く必要がなくなりました。その時間をよりマーケティングの本質に近いお客さま理解とクリエイティブ制作に使えた事により、プランニング時間全体の”質”が向上した結果、今回の成果を得られたのだと感じています。
――では最後に、今回のキャンペーンを通じて得られた学び、これからInstagramを用いて取り組んでいきたいことをお話ください。
富岡:改めてInstagramは、いろいろなコンテキストに沿うことができる、日常に浸透したプラットフォームだということを実感しました。単純に突発的なカンバセーションが起こる類のものではなく、お客さまの根底に恒常的にあるワクワクや憧れなどの感情の内側に触れながら、商品への認知・理解を深めていただくことができる場だな、と。今回の取り組みを、他の商品カテゴリーにも広げていきたいと思います。
また、お客さま理解についてもたくさんの示唆を得られると感じたので、広告やコミュニケーションの場としてだけでなく、お客さまのくらしに寄り添うための分析の場としてもさらに活用していきたいと考えています。
曽我:Instagramという一つの媒体の中で、フルファネルコミュニケーションに取り組んだのは初めての経験で、細かい訴求内容の検討やクリエイティブへの落とし込みなど、試行錯誤の繰り返しでした。似たようなクリエイティブでも、各フェーズにいるお客さまの心理を刺激する要素を入れることで、認識・理解を深めていくことができるということが実感できました。今後も、ここで得た知見を他の取り組みに活かしていきたいと思います。
Instagramはネット検索の前に触れるツールとしても使われるようになっているので、ビジュアルや雰囲気を伝える媒体として上手く活用しながら、オーガニックと広告の連携強化を図っていければと思っています。
久木田:今回の取り組みは、偶発的な発見を生み出しながら、多面的なストーリーテリングを通して、自分ごと化を促し、欲しいという気持ちを高めることができた好例でした。同様のコミュニケーションプランを立てるのを難しく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、抑えていただいたいポイントをパッケージ化した「必勝パターン」を参考に、ぜひ気負わずに活用いただきたいと思います。
もうひとつ、今回のKGIは店頭とWeb販売での購買だったのですが、キャンペーンのKPIとしても「購買に向けた態度変容」と、購買に近い指標を設定していました。デジタルでの指標はさまざまありますが、KGIに近いKPIを置いていくことが、ビジネス成果に寄与するためのポイントになってくるでしょう。
――本日はありがとうございました。
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