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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』特集

#バブル・昭和レトロ・逆おさがり……若年層×CtoCで起こる消費の変化

自分にとって本当に必要なものを買うように

――メルカリなどのフリマアプリの登場によって、Z世代を中心とした若年層の消費にどのような変化が起きていると思いますか。

 「2019年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動に関する意識調査」※2では、「新品購入の際リセールバリューを考えるようになった」と回答した方の割合が60.6%と、2018年度の調査に比べて9.7%増加していました。具体的な数字は発表していませんが、この売る前提の買い物をする傾向は若年層になるほど強まっています。

出典:2020年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動に関する意識調査(タップで画像拡大)
出典:2020年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動に関する意識調査(タップで画像拡大)

 また、これは全世代共通した変化ですが「2020年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動」に関する意識調査(※3)では、「他人からどう思われても自分がよいと思うモノを買いたい」と回答する方が86.0%と、2019年の76.2%に比べて9.8%増加しました。フリマアプリは宝物探し感があり、唯一無二なものが探せること、おうち時間の増加でメルカリを閲覧する時間が増えたこと、このような変化が見られたのだと思います。

――自分にとって必要なものを探す・買うプラットフォームとして機能しているんですね。

失敗したくない消費の受け皿に

――売ることを前提にした消費、自分にとって本当に必要なものを買うこと以外に若年層ならではの特徴的な変化はありますか。

 先述の「2019年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動に関する意識調査」では、新品購入を重視するかどうかを聞いており、若年層でも新品であることに対する重要度が低くなってきていることがわかっています。

 また、メルカリが若年層の失敗したくない消費に一役買っていると感じています。最近だとお店に出向いて買い物するのが難しくなって、ECを使う人も増えていると思います。そのときに「イメージしているものと違った」と失敗しても、「メルカリで売ればいいや」と思ってもらえるようになりつつあります。

 メルカリ総合研究所と慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 山本晶准教授による調査※4でも、フリマアプリでの売却比率が10%上がれば、フリマアプリ利用者が新品に支払える上限金額も上昇することが明らかになっています。このように、失敗したくない消費の受け皿として、メルカリが機能しているのです。

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安い、高いの感覚で消費をしなくなっている

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/04/27 06:30 https://markezine.jp/article/detail/36120

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