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第68号(2021年8月号)
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定期誌『MarkeZine』特集

内製化&データドリブンでスピード感ある変革を ベイクルーズの組織改革

 新型コロナウイルスの感染拡大、それにともなう緊急事態宣言や外出自粛により、アパレルや小売業界は今、大きな変革を求められている。DXやOMOが生き残り戦略として必須となる中、コロナ以前から「ユニファイドコマース」戦略を掲げDXをブランド横断的に推進してきた結果、前年比29%増の510億円というEC売上を叩き出したのがベイクルーズだ。本稿では、同社が目指す理想の購買体験と、その実現のために進めるデータドリブン組織への改革について尋ねた。

電子版(誌面)はこちらから閲覧できます。

※本記事は、2021年7月25日刊行の定期誌『MarkeZine』67号に掲載したものです。

店舗/ECの垣根が存在しないシームレスな購買体験を目指す

――まずみなさまの担当業務について教えてください。

玉川:EC事業の中でプロダクトデザイン部のディレクターを務めています。担当領域としては、(1)UI/UXと(2)プランニングオペレーションの2つ。(1)ではウェブやアプリにおけるユーザー体験を最大化させるためのUI/UX改善を行い、(2)ではたとえばEC上の返品ルールを変えるなど、お客様からの声を基にサービスの品質向上を図っています。

薄井:同じくEC事業の中でデジタルマーケティング部門のディレクターを務めています。デジタルマーケティング部門ではベイクルーズストアへの集客を目的としたデジタル広告やSNS、メールといった集客チャネルの運用や、ベイクルーズ全体の会員サービスを中心としたCRMを行っています。また顧客軸を中心とした分析などのアナリティクス業務やSEOをはじめとしたコンテンツマーケティングの推進も担っています。

坂井:私はEC事業の中で店舗運営のディレクターを務めています。店舗運営のミッションはお客様に寄り添い、楽しくお買い物をしてもらうこと。そのために、セールスに関わるすべての業務を担当しています。具体的には、当社は40以上のブランドがあるので、ブランド担当者とともに、ささげ業務(撮影、採寸、原稿作成の頭文字をとった略称で、ECサイトで販売する商品の情報制作業務のこと)や発注を含む在庫管理、EC販売戦略立案と販促、他モールへの出店、セールスチャット対応などを行っています。

――セールスチャットとは?

坂井:ウェブでお客様から寄せられる、商品に関する質問にリアルタイムでお答えしていくものになります。カスタマーサポートのチャットは別で存在するのですが、「リアル店舗で購入する際に店員に質問する」という体験を、ECでも生み出せるように行っています。

(写真左から)株式会社ベイクルーズ EC統括 Product Design Div.ディレクター 玉川寛一氏 株式会社ベイクルーズ EC統括 Digital Marketing Div.ディレクター 薄井夏樹氏 株式会社ベイクルーズ EC統括 店舗運営 UNIT1 Div.ディレクター 坂井祐二氏
(写真左から)
株式会社ベイクルーズ EC統括 Product Design Div.ディレクター 玉川寛一氏 
株式会社ベイクルーズ EC統括 Digital Marketing Div.ディレクター 薄井夏樹氏 
株式会社ベイクルーズ EC統括 店舗運営 UNIT1 Div.ディレクター 坂井祐二氏

――御社では2017年9月より「ユニファイドコマース戦略」を進められています。ベイクルーズが掲げる理想の購買体験と、現在の実現状況について教えてください。

薄井:目指すのは、リアル店舗やECという垣根を完全に取り払い、お客様一人ひとりに最適なショッピング体験をシームレスに提供すること。そのために、顧客情報や在庫情報、マーケティングデータなどの統合を進めています。

――実現状況についてはいかがでしょうか。

玉川:会員データの統合(EC/リアル店舗の会員情報の統合)や在庫の一元化などは既に完了しており、現在はコミュニケーションのパーソナライズ化に注力しています。

スピード感のある変革を進めるため内製化を推進

――ユニファイドコマース戦略を実現するにあたり、まずはデータドリブンな組織にするための組織改革に取り組まれたと伺っております。どのように組織変革を進められたのか教えてください。

薄井:ユニファイドコマース戦略を実現するためには、スピード感を持って様々な施策を取り進めていかなればなりません。そのため、当社では「内製化」を目指し、デジタル人材の採用を積極的に進めています。エンジニア、データアナリスト、メディアプランナー、Webデザイナーなど、専門性の高い職種の採用も積極的に進めており、現在EC事業内だけで約200名という巨大な組織になっています。ブランド横断で様々な施策を推進できる強力なチーム組織があるというのが、まず他社にない強みのひとつと考えています。

 またEC事業内をデータドリブンな組織にしていくために「KPIツリー」を作り、売上高というKGIを達成するための課題点を明らかにするようにしています。具体的には、KGIに紐づくKPI、たとえば新規のアクティブ会員数や客単価、店舗とECのクロスユース率などをすべて可視化し、売上増を妨げている課題箇所が数値としてわかるようにしています。それぞれのデータを可視化したことで、チームメンバー間で“数字で見ていく文化”が根付き、それが結果的にEC事業の成長につながっていると感じています。

 これらの取り組みにより、EC事業内ではデータドリブンな意識が根付いたため、次のステップとして、現在は「データの民主化」を掲げ、ベイクルーズグループ全体をデータドリブン組織にしていくための活動に注力しています。具体的には、先程データの集約は完了したとお話ししましたが、集客したデータをBIツールにつなぎ、顧客属性や購買行動などの情報をダッシュボード上に一元化して表示。そのアカウントをグループ全体に開放することで、誰でも情報にアクセスできる状態にしました。

――データを見られる状態にしても、見る文化が根付かないという課題もよく耳にします。

薄井:おっしゃるとおり、データの民主化には(1)データを集約する、(2)データを簡単に見られるようにする、(3)見られるデータを増やし活用できるようにする、という大きく3ステップがあります。当社では(1)(2)が完了したので、現在は(3)をメインで取り組んでいるところです。

玉川:グループ全体ですと何千人ものパートナーがいますし、その中にはデータ活用に長けている人もいれば、データに縁がない人もいます。またそれぞれの職種によって必要なデータの種類や質というものも違うので、それぞれにカスタマイズした啓蒙活動や工夫が必要だと感じていますね。

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

1993年生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。Web記事に加え、定期購読誌『MarkeZine』の企画・制作、イベント『MarkeZine Day』の企画も担当。最近はSDGsに関する取り組みに注目しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/07/26 08:30 https://markezine.jp/article/detail/36757

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