SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト(AD)

「つながり」の価値はモノやコトより上位にくる。オイシックス奥谷氏が語る顧客とつながる時代のDMの価値

全日本DM大賞の応募作品に見る、各社のDM活用状況

MZ:奥谷さんは「第36回全日本DM大賞(2021年)」の審査員も務めていらっしゃいましたが、応募作品をご覧になった感想や、全体の傾向についてお話しいただけますか。

奥谷:今年に関して言うと、コロナ禍2年目ということもあり、やはり各社でDMが再評価され、様々な形で活用されている印象を受けました。マスクを着けた生活であったり人と対面する機会が減少したりと、生活が窮屈な中だからこそ、心を豊かにするDMを送ることで、お客様とのつながりが強くなるケースも生まれています。

 コロナ前後で比較すると、コロナ前はコミュニケーションメディアが多様化した反面、どのチャネルに注力するのか、メリハリがつけにくい部分があったと思います。コロナ後は対面など一部の接点が使いにくくなったことで、DMのように今使える接点に注力し、積極的にノウハウを蓄積しようとする企業が出てきているのでしょう。

 たくさんの企業が、オンライン広告に対して高額なお金を払っていますが、自分事化してもらうこと、気に留めてもらうことがなかなか難しくなってきています。一方、顧客データベースが構築されていて、セグメントできた状態のDMは大きな効果を発揮します。今のうちにWithデジタルでDMを通したマーケティングスキルを身に着けられると、その会社のマーケティング組織は強くなりますし、マーケターとしてもステップアップできます。そのため若い人にこそ、DMに挑戦してほしいと思っています。

WithデジタルでDMを展開するために

MZ:デジタルを活かしたDM施策を行うには、やはりオンラインIDの構築と、顧客データベースがあることが前提ですよね。

奥谷:そうですね、まずは良質な体験提供を通して、顧客データベースを構築していくことが何より大事だと思います。

 すでにある程度状況が整っているならば問題ないのですが、そうでないのならば、やるべきことはデータを取りに行くか、すでにあるところと手を組むかの2択です

 前者の場合、まずはデジタルのタッチポイントを作ることです。たとえばECを構築し、利用してもらうことで顧客データを取得していく。その際に大切なのは、商品を買ってもらうことだけでなく、お客様に「デジタルを通じたつながりを持つと便利だ」と思ってもらうにはどうすべきかを考えることが必要でしょう。後者では、たとえばメーカーの場合で言えば、小売業が持っている顧客データの活用や、ポイントプラットフォーマーとの関係を強化していくなど、工夫が必要になります。

MZ:別の観点では、シナリオやクリエイティブなど制作面で悩みを抱える企業もありそうです。これに対してはどんな解決策があると思われますか?

奥谷:DMは新しく出てきた手法ではなく、これまでに様々なノウハウが蓄積されてきた、歴史ある手法です。過去のDM大賞の受賞作品を本で読んでみたり、DMによる顧客とのコミュニケーション販促のプロもいるので、そういう専門家や先駆的な事例を出している方に話を聞いてみてはいかがでしょうか。

 ほかにも、届いた郵便物から自分の心に刺さったものがあれば、その理由を探ってみることからはじめてみて、紙というメディアにおいてブランドをどう表現すると自分たちらしいつながり方ができるのか、考えてみるのもいいかもしれません。

全日本DM大賞の受賞作品を用いて、DM企画・制作のポイントを解説!

 デジタル施策で思うような成果が出ない、様々なチャネルを掛け合わせてお客様とコミュニケーションしたい。そんな悩みを「デジタル×DM」でいかに解決していくか、奥谷氏と日本郵便の松本 俊仁氏が議論しました。こちらからホワイトペーパー「悩めるデジタルマーケターに捧げる“アナログの強み”『デジタル×DM』は、どうして成功するのか?」をダウンロードいただけます

次のページ
最新のマーケティング研究からも、DMに活かせる知見を紹介

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2022/04/04 11:00 https://markezine.jp/article/detail/38518

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング