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いかに購買時に想起されるブランドに入るか。興和×ネオマーケティングが語る、選ばれるブランドになる戦略

ブランド評価が必要な3つのシーンとは?

 今回の調査によって、コーワブランドの管理・評価に関する有益な示唆を得た中山氏。次に中山氏は、現在ブランディングに携わる企業担当者へ向けて、エボークトセット調査、CEP調査を推奨したい3つのケースについて語った。

 1つ目は、担当者がマーケティング業務に携わって間もないケースだ。中山氏自身、元々営業部門からマーケティング部門へ異動した経緯があり、当初は右も左もわからない状況で苦労したという。

 「エボークトセット調査やCEP調査をブランドの健康診断として活用することで、ブランドの現状把握と今後の方針についての道筋が見えるのではないか、と感じています」(中山氏)

 2つ目は、歴史の長いブランドやロングセラーブランドを担当するケースだ。現時点ではあらゆる場面で想起されているブランドも、今後10年、20年と存続していくためには、CEPのバリエーションや生活者とのタッチポイントを増やしていく必要がある。調査によって新たなキーワードを発見できれば、ブランドの新たな想起パターンを見出せる可能性も高い。

 3つ目は、プロモーション戦略について方針変更を検討しているケースだ。商品の売り上げが下がったり伸び悩んだりした場合、ブランドのメッセージや訴求内容を変えるべきか否か悩む場面が出てくる。この際にエボークトセット調査やCEP調査を行えば、得られた結果をプロモーション戦略の指標として活用することができるのではないか。

 「現在ブランドが生活者の方にどう思われているか確認できますし、我々のケースのように新たなキーワードが見つかるかもしれません。得られた結果をプロモーション戦略の指標として活用することができるのではないかと考えています」(中山氏)

選ばれるブランドになるために

 松田氏によれば、今回行ったエボークトセット調査やCEP調査は、新しい手法ではないという。これらの手法を用いる際に重要なこととして、「複数の調査方法を組み合わせたり、アプローチを工夫したりすることで、ブランド担当者が本来必要としている情報を取得すること」を挙げた。

株式会社ネオマーケティング カスタマードリブンディビジョン マネジャー 松田 和也氏
株式会社ネオマーケティング カスタマードリブンディビジョン マネジャー 松田 和也氏

 「認知やブランド想起の調査だけで評価を終えてしまうケースが多いのですが、今回の調査では、興和様が狙っていたシーンで、ブランドが想起されているかどうかまで評価することができました。ネオマーケティングとしては、今後調査実績を重ねる上で精度を高め、サービスをさらにブラッシュアップさせていきたいと考えています」(松田氏)

 そしてセッションの最後、中山氏は選ばれるブランド作りのポイントについて「選ばれるブランドになるためには、購入検討段階にどのポイントで生活者の方に想起してもらうかが重要」と語った。

 同社のブランドの多くはロングセラーブランド。それゆえに、近年購買層が高齢化してきているという。既存顧客を大事にしながら、今後ターゲットを若い世代にまで広げていく必要があるが、すぐに若年層に想起されるようなブランドへ変化するのは難しい。

 そのため、興和では今後、今回のような調査を踏まえて生活者とのタッチポイントを増やしていくとのことだ。「ブランドを成長させるための種まきのような施策」を重ね、生活者から選ばれるブランドへと昇華させることでより多くの方に手に取っていただきたいとした。今後興和が行っていく、ブランド戦略に注目したい。

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この記事の著者

坂本 陽平(サカモト ヨウヘイ)

理系ライター、インタビュアー。分析機器メーカー、国際物流、商社勤務を経てフリーランスに。ビジネス領域での実務経験を活かし、サイエンス、ODA、人事、転職、海外文化などのジャンルを中心に執筆活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/05/13 11:00 https://markezine.jp/article/detail/38685

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