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LINE広告活用術(PR)

リアル接客重視だからこそLINE STAFF START導入 販売力の底上げを目指す田中興産のDX

出勤スケジュールを公開し顧客の来店を促進

MZ:実際、店舗ではLINE STAFF STARTをどのように活用なさっているのでしょうか。

佐々木:店舗での接客でコミュニケーションが取れたお客様には、QRコードが載っているカードをお渡しして、友だち追加いただくようご案内しています。個人ではなく仕事用のアカウントであること、そして、友だち追加後にその場で使える1,000円クーポンなどについてご説明することで、お客様も気軽に追加してくださる方が多いです。友だち追加後は、セールやキャンペーン、または出勤スケジュールなどのご案内を定期的にしています。

田中興産株式会社 店舗スタッフ 佐々木**氏
田中興産株式会社 armoire caprice 溝口丸井店 佐々木萌衣氏

中川:LINE STAFF STARTではECへ誘導することもできますが、実際の店舗でも活用できるんです。今、最も活用しているのが出勤スケジュールで、LINE STAFF STARTでは2週間先の出勤スケジュールを公開しています。

 当社はスタッフとお客様の信頼関係が深いため、お客様も「購入するのなら、担当のスタッフさんから購入したい」と考えてくださる方が多く、アンケートでも「自分の気に入ったスタッフがいないと購買意欲が落ちる」などのご回答をいただいています。

 だからといって「××さんは今日いますか?」と店舗に電話するのはなかなか心理的なハードルが高いものです。こうしてLINEで手軽に出勤スケジュールを確認することができ、自分の好みやファッションをわかっているスタッフの出勤状況が確認できるということは、それだけで来店動機になります

 逆にスタッフ側も、出勤スケジュールを公開したことで、自分が担当するお客様の来店タイミングが予想できますし、そのための準備もできます。これが最も活用している機能ですね。

MZ:お客様との関係性ができているからこそ、友だち追加してもらいやすいという点もありますか?

中川:当社は美容室のように、それぞれのお客様に担当が付いている形なので、やはり導入しやすかった面はあります。以前はそれこそ、スタッフ個人のアカウントとつながっていたお客様もいらっしゃいました。ただ、そうなると責任感の強いスタッフであれば休日や勤務時間以外でも対応してしまうといった弊害が発生します。

 LINE STAFF STARTでは、営業時間外のコミュニケーションに関してはAIの自動応答で対応しており、また、やり取りは本部で確認できるので、何か問題が発生しそうな場合はすぐにフォローできます

 お客様との関係性ということでいえばもう1つ、特に入社して日の浅い新人や新卒のスタッフにとっては、自分の個人的なコミュニケーションチャネルを仕事で活用することにためらいを感じる場合もあると思います。今回LINE STAFF STARTを導入したことで、新人スタッフも心理的負荷なく使うことができる点も大きいですね。

MZ:来店促進が多い印象ですが、ECへの誘導はいかがでしょうか。

佐々木:オンラインでも良いのですが、私とLINEで友だちになってくれたお客様には、なるべくお店に来てほしいなと思っています。実際にお店に来店され、ブランドを気に入ってくれた方とは、やはり直接お話しして接客したいですね。

中川:今はスタッフ1人当たり10人の友だちを持つことを目標にしていて、本部側ではそうしたスタッフを100人にすることを目指しています。友だち数が増加すれば、おそらく「ブランドに共感し、店舗で買い物を楽しみたい方」「衝動買い的に1点購入するのが好きで、店舗に依存しない方」というように層が分かれていくと思います。そこで、セグメント配信などを展開すれば、事業貢献という意味での可能性はさらに広がっていくと考えています。

 また、お客様のなかには「スタッフの売上にならないのなら、ECでは購入しない」という方もいらっしゃいます。LINE STAFF STARTでは、スタッフ個人経由からのEC売上も個人売上として集計できるので、しっかりお客様にご説明して購買体験を広げていただきたいですね。

店舗を知ってもらう機会が増え、既存顧客とのつながりも強化

MZ:元々リアル店舗と顧客中心のカルチャーだった社内にオンライン接客を浸透させていくうえで、どのような難しさがありましたか?

中川:最初は店舗のスタッフに対して「オンライン接客に興味のある方はいませんか」といったアンケートを実施しました。その際、スタッフがイメージしたのは店内を撮影しながらビデオ通話で接客するというスタイルで、「店舗にいるのに、そんな時間取れません」「自分のスマホを使いたくない」という声が圧倒的だったんです。

 それを少しずつ紐解いていくために、1店舗ごとに電話をし、不安や疑問点を解消していきました。佐々木も初期から参加していて、周囲にも広めてもらうことで徐々に浸透させていった形です。今だと「自分のスマホを使いたくない」という意見は少なくなっています。

 あとは成功事例を共有したり、LINEさんと協力して友だち追加応援キャンペーンを展開したりと、スタッフのモチベーションアップにも努めています

MZ:一方、店舗スタッフとしては、オンライン接客に乗り出すことに対してどのように感じましたか?

佐々木:お客様とお話しする機会が多いということで入社したので、LINEでも接客してほしいといわれた時は正直びっくりしました。「お客様とお話しする機会が減るのかな」と不安にもなりました。

 ただ使ってみると、お店を知ってもらえるきっかけが増えたという実感がありました。これでお店に来てくれる機会が増えるのならば、少しずついろんな点を改善し、発展させていけばいいかなと考えています。スタッフ個人とつながることに抵抗があるお客様も、「これは私の仕事用のアカウントです」と説明することで、スムーズにつながりやすくなったと思います。

中川:コロナ禍による休業要請のようにお店に来られなくなる状態が続いたり、お客様自身の意識のうえで来店しづらい状況が続いたりすると、こうしてLINEでつながっているということが、やはり大きな力になると思います。

 同じことはスタッフに対しても当てはまります。たとえば、育児中のスタッフや時短でしか働けないスタッフでも、このLINE STAFF STARTを使うことでお客様への接客ができますし、お客様とつながって関係性を維持できる点も導入して良かったことの1つです。

MZ:おっしゃるとおりですね。そのほか運用面で工夫していることはありますか?

中川:細かい使い方の取り決めはありません。本部ではあいさつメッセージを設定したり、または「雨の日クーポン」や「誕生日クーポン」のようにスタッフが任意で使えるクーポンを設定したり、「こういう使い方ができる」という企画を作って提案したりしています。

次のページ
顧客体験も従業員体験も変えるLINE STAFF STARTの可能性

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/05/25 10:00 https://markezine.jp/article/detail/38789

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