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“相似形”で考えよう!マーケティング脳を鍛える10のレッスン

レッスン1 あなたの旅のゴールとは? ~“マーケティングの旅”に出かける前の準備体操~

 この連載では、はじめてマーケティングを実践しようと考えている方と一緒に、「マーケティング力」を鍛えるための準備体操をしていきます。最初のレッスンでは、皆さんがよく知っている2つのお話から、マーケティングで大切な「ゴール」について考えてみましょう。

はじめに

 古代ギリシャの数学者アルキメデスが、「王の冠が純金でできているか否かを調べる方法はないものか…」と悩みながら風呂に入ったそのとき、湯船からあふれるお湯を見て、「エウレーカ!(Eureka=見つけた)」と叫びながら、裸で浴場から飛び出していったという話は有名です。このとき彼は、人類最初の物理学の法則と言われる「アルキメデスの原理」を発見するヒントをつかんだのです。

「わたしが風呂に入ったとき、わたしはあふれたお湯の重さと同じ浮力を持つのだ!」
(アルキメデスの原理)

 何か新しいことを考えるとき、似たようなケースから拡げて、類推するという発想法が有効であることを、このエピソードは物語っています。皆さんの「エウレーカ!」へとつながる“相似形”的発想が、ご自身のサクセスにつながれば幸いです。

あの有名な長旅の話

 観音菩薩の命を受け、いつか現れるであろう取経の僧を待ち続け、その僧と一緒に天竺を目指す旅の物語。なんだかわかりますか? ご存知、「西遊記」です。ところで、このストーリーの中で、孫悟空にとってのゴールとは何だったのでしょうか?

 名目上は「三蔵法師を守りながら、一緒に天竺にたどり着くこと」になるでしょう。しかし、物語を読み進めてみると、この旅を課した菩薩は、孫悟空に対して、猪八戒、沙悟浄らの仲間とともに幾多の苦難を乗り越える経験を通して成長することで、「仏の教え」を理解させるという「ゴール」を意図して、そのような命を授けたということが私たち読者にはわかってきます。

 ところが、いざ旅が始まってみると、当の孫悟空にはその意識が薄れてしまうハプニングが起きます。まるで、目の前に直面する妖怪を倒すことや、三蔵法師の指示に従順に行動することが、自分の向かうべきゴールのように錯覚してしまうのです。

「いざ!天竺へ」 しかし孫悟空の本当のゴールとは?

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この記事の著者

東急エージェンシー 神通 靖彦(ジンヅウヤスヒコ)

理系出身のマーケティング・プランナーを目指し、総合広告会社(株)東急エージェンシー入社。マーケティング局、デジタルマーケティング局などを経て、現在、ナレッジセンター所属。広告主と一緒にマーケティング、戦略、ブランド議論などを効果的に行う新しいカタチを開発・提供中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/12/15 12:00 https://markezine.jp/article/detail/436

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