ブランドは気まぐれな消費者とどう向き合うべきか?
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明確な変化を見せる消費者の行動
──昨今、消費者の購買行動が変化していると言われています。三島さんはどうお感じでしょうか?
この数年で大きく変化しているのは間違いありません。そのきっかけは2点あると考えています。1つは、コロナ禍による習慣の変化。もう1つは、ECの台頭です。特に、ECでの購買はコロナ禍の追い風もあって増加しました。
変化の内容としては、消費者が「準備して買うようになった」ことが調査データからもわかっています。購買前に比較検討して、買う商品を決めてからお店に行ったり、ECサイトを訪れたりする計画購買と呼ばれるスタイルです。一般に計画購買には、次の2つのレベルがあります。
カテゴリ計画購買:来店前にどんな商品を買うのかカテゴリだけを決め、どのブランドを買うかは売り場で決める
ブランド計画購買:来店前に購入するブランドまで前もって決めておく
また、非計画購買は次の4つに整理できます。
想起購買:店頭で必要性を思い出して購入する
関連購買:他の購入商品と関連して必要だと感じて購入する
条件購買:値引きなどの条件によって意欲が喚起されて購入する
衝動購買:店内で目を引かれて購入する