役に立つ良いホワイトペーパーをつくるための4つのヒント
1.オリジナル調査で新たな事実を知れる
1つ目のヒントは、自社でオリジナル調査を実施し、その内容をまとめるというもの。
弊社の例だと、「営業資料作成実績から22種のスライド項目リストを作成し、弊社顧客の支援前の営業資料100個を調べて『営業資料に、どのスライド項目が含まれているか』を整理しました」というもの。
その結果、21%の営業資料に「コストシミュレーション」スライドが挿入されていないなど、重要なスライドが意外にも利用されていないということがわかりました。
既に記事化して一般公開していますが、事前に配信した際は反応も良くこのスライドをベースに構成の相談を受けることも。
「自社しか知り得ない情報をデータ化」したり「自社顧客にアンケートを取り自社しか知り得ないデータをつくる」ことで、見込み顧客にとって新たな事実と洞察を提供する、役に立つ良いホワイトペーパーをつくれるはずです。
2.ブックマークして手元に置いておける
2つ目は、ブックマークして手元に置いておけるようなコンテンツです。
たとえば「CVが滞ったときに確認する、〇〇個のサービスサイト改善チェックリスト」のようなものを指します。ダウンロードされた後も、課題があるたびに見返され、顧客に価値を提供するコンテンツになり得ます。
弊社は「パワーポイントのデザインパターン集。資料作成時に使える39のアイデア」という資料を、SpeakerDeckというスライド共有サービスにアップロードしています。資料作成時に、手元に置いてデザインパターンを参考にしながら自分の資料を完成させていくことができるようになっています。
一般的なホワイトペーパーと違い、顧客情報の入力なしで誰でも見れる形で提供していますが、現在視聴数は610,000PVを超えており、これを見て自分で資料をつくったもののうまくできないといった見込み顧客からの問い合わせも多数発生しています。
自社を信頼できる会社だと認知してもらえれば中長期的な商談数増加に繋がる、良い例かと思います。
3.ダウンロードして編集して使える
3つ目は、編集ができるテンプレートをホワイトペーパーとして配信・配布するというものです。
弊社は営業資料・ホワイトペーパー・ウェビナー資料などの資料のテンプレートを配布しています。(こちらも個人情報入力の必要なしでの提供)。
ヒント2のチェックリスト同様、営業資料のテンプレートをダウンロードして、自分でつくってみてデザイン面はなんとかなったものの、受注率の改善やトークの見直しという点でご相談を受けることが多くなっています。
弊社の事業以外でももちろん実施可能です。Webマーケティング会社であれば、「顧客インタビューのヒアリングシートテンプレート」や「Web広告数値の分析シート」などが該当するでしょう。
4.レシピ・裏側を知れる
Web上に落ちていないという観点では「体験談」や「成功事例」があります。一般的なステップ解説ではなく、課題に対してどういう施策を講じたことで、どのような成果が上がったのか、という成功の裏側は見込み顧客にとって価値があります。同じように実施すれば成果が上がる可能性があるからです。
逆に言えば、ホワイトペーパー内で「真似すれば同じようにできる」レベルの充実した内容にする必要があるということです。クライアント企業の成功事例はもちろんですが、自社が実践して〇〇が改善された例なども良いかと思います。
役に立つ良いコンテンツをつくれている企業は少ない
ここまで、役に立つ良いコンテンツの定義と4つのヒントを紹介してきましたが、それができている企業は少ないのが事実です。
株式会社リンクアンドパートナーズが実施した「ホワイトペーパーの満足度と効果性に関する調査」でも、ホワイトペーパーをダウンロードした後、内容に対して「期待外れだった」と回答した人は82%という結果が出ています(これもオリジナル調査のひとつですね)。
逆に言えば、役に立つ良いコンテンツを作成・配信することができれば、特定領域で競合他社よりも自社を専門的だと認知してもらうことができ、中長期的な商談数増加を図ることができます。
ぜひ、本記事内容を参考にしていただき、ホワイトペーパーを本当に成果が出る施策に変えていきましょう。
次回は、【ホワイトペーパーは、マーケティング施策ではなくセールス施策である】と題し、ターゲットに適したテーマの出し方を紹介します。