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Next Leaders' Hint

王道なきマーケターのキャリアプランニング 大手企業を辞め独立した若きエースたちの持論【後編】

部下に自信を持たせるマネジメントの流儀

田岡:ユニリーバ時代にマネジメントを経験されたと思うんですが、リーダーとして意識されていたことはありますか?

木村:部下のメンバーが自信を持てるようなマネジメントを意識していました。抽象的ですが「木村さんと話すと、なんか自信が湧くな」と思ってもらうイメージです。

田岡:素晴らしいですね。

木村:「なんかやれそうだな」と思わせるためにはどうすればいいか、ずっと考えていました。メンバー自身に考えさせたり、メンバーの決断を早めてあげたり、ただただモチベーションを上げてあげたり、一緒に手を動かしながらマーケティングのフレームワークを考えてあげたり。アプローチはケースバイケースです。その人が自分のことを好きになれれば、自信も自ずと湧いてくるはずなので、その点を意識していましたね。

 現場やブランドのことを最もよく理解しているのは若手のメンバーです。成長の源泉やアイデアは若手から出てくるものだと考えているので、僕のマネジメントスタイルは「正解を与える」よりも「後ろから背中を押してあげる」感じに近いです。僕自身にビジョンがあるというよりは、メンバーがどう成長したいか、メンバーが担当ブランドをどうしたいかという、彼らのビジョンを一緒に作りあげていくスタイルでしたね。田岡さんはどうですか?

田岡:僕はリーダーとして、言葉にとにかくこだわっています。物事を進めるためには旗を立てる必要がありますよね。「今期はこれに注力するんだ」という旗を立てなければ、周囲を巻き込めず顧客にも伝わりません。旗を立てる際はなるべくシンプルに、一言で表現すること。その一言をメンバーと一緒に唱えて、目線を合わせるようにしています。

木村:いいですね。

田岡:あと、僕イベントに行くと自分で椅子を並べたりするんですよ。細部が気になるというか「表では美しいメッセージを発信しているブランドが、裏でいい加減なことをして顧客を幻滅させたくない」という気持ちもあって。椅子の並べ方くらいと思われるかもしれませんが、実はこういう細部が上流の戦略と連動していて無視できないんです。

木村:珍しいリーダーですね。しっかり旗を立ててビジョンをつくりつつ、先端の細かいところもきちんと見る。

田岡:細部について口出しをするとマイクロマネジメントになってしまうので、自分で勝手に椅子を並べています(笑)。でもその姿を見た部下が「そこまでやらないといけないんだとわかった」と言ってくれて。今後も大事にしていきたいなと思っています。

木村:田岡さんは徹底的に顧客視点の人なんでしょうね。

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自信を持ちつつ総合力を磨いて

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/30 08:30 https://markezine.jp/article/detail/46771

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