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AI時代のコンテンツデリバリー 米Vice、ナショジオを率いたハント氏が語るメディア変革への備え

正しい方法を知る者など存在しない 日本企業に勧める最も重要な備えは?

━━ここまでは米国中心でグローバルのお話を伺いましたが、今後、日本のメディアやコンテンツマーケティングではどのような変化が見込まれると思われますか?

 AIのような新しいテクノロジーの潮流は少なくともHubSpotのようなグローバルにオーディエンスを持つ企業にとってポジティブな機会であり、それは日本の企業にとっても同じかと思います。先述の通り、AIはコンテンツをグローバル向けに展開しやすくするため、日本の企業も海外にアプローチできる可能性が広がります。これが変化の一つです。

画像を説明するテキストなくても可
HubSpotでもコンテンツを自動で翻訳するAIツールを既に提供している(画像右)。同ツールの使用方法は公式から日本語で解説する動画が公開されている(画像左はサムネイル)

 私の見立てだと、伝統的なメディアはAIの利用に懐疑的な場合が多いと感じています。ただ、メディア企業が今後AIを活用していくことは必然です。AIの価値を積極的に試そうとする人、既に上手く使える人もいる中、逆にまったくついていけずに遅れてしまう企業がこれから増えてくるのではと感じています。

━━そうした未来を見越して、日本の企業が準備しておくべきと考えることは何でしょうか?

 とにかく実験をする、試してみることが非常に重要です。

 現時点でAIをメディア運用にどう活用すればいいか、ということを既に知っている企業は、正直に言って「存在しない」と思います。だからこそ、自社メディアにおいてどんなAI活用ができるのか、オープンな心を持って、積極的に立案し、試してみることが重要だと思います。

 私たちHubSpotもメディアを運営する企業であるため、自分ごととしてAIの先進的な実験を当然行っていきます。このようなテストをする姿や、その実験の結果を共有することも私たちが提供できる価値の一つですので、引き続き皆様にお届けしていきます。

「データの探索」「反復・試行錯誤」を要にさらなる成長へ

━━最後に、今後目指している貴社のコンテンツの在り方、その実現のためにハントさんが取り組みたいアクションを教えてください。

 コンテンツ制作には様々な始め方があると思うのですが、我々の場合は受け手の方が欲しいものを知ることが出発点です。データを見ることによって、オーディエンスが好きなものあるいは嫌いなもの、どこで離脱しているのかを理解し、それに合わせたコンテンツを作っていきます。もちろん、それによってHubSpotの顧客になってくれる方がいたら良いことですし、獲得のサポートとして両立することも理想とするところです。

画像を説明するテキストなくても可

 そのためにも、新しいストーリー、教育的なコンテンツなどを今後も作り、届けていきますし、とにかく様々なフォーマットをテストして効果的な表現方法を我々も学んでいきたいですね。メディアの運営方法やコンテンツの質を磨いていく行為は、基本的に反復によってしかできない、というのが私の考えです。何に投資するのか、何をして何をやめるのかということを、これからも試行錯誤し続けていきたいと思います。

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この記事の著者

安原 直登(編集部)(ヤスハラ ナオト)

大学卒業後、編集プロダクションに入社。サブカルチャー、趣味系を中心に、デザイン、トレーニング、ビジネスなどの広いジャンルで、実用書の企画と編集を経験。2019年、翔泳社に入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/11 07:30 https://markezine.jp/article/detail/47084

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