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高購買力層として注目される「パワーファミリー」とは?~住居・仕事・子育て・お金と時間の使い方

パワーファミリーの働き方と家事分担

 次に働き方を比べてみた。場所や時間といった、働く環境に大きく影響を与えるリモートワークに注目してみると、パワー層は、夫婦いずれかがリモートワークをしている人が51.2%、夫婦ともにリモートワークをしている人は30.3%であった(いずれも月1回以上)。

 一方、一般層では、夫婦いずれかがリモートワークしている人(月1回以上)は、15.5%であり、夫婦共にリモートワークしている人は、2.8%であった。パワー層と、一般層間で、働き方に大きな差が見られた(図表2)。パワー層は在宅時間が長くなるため、住まいで快適に過ごせる(仕事ができる)ように、住まいの使い勝手を高めるための工夫をしていると考えられる。

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(図表2)共働き世帯のリモートワーク実態比較
パワー層n=342/一般層n=312
ベース:外で勤務(フルタイム、パート、アルバイト)、自営業(自宅外)、その他職業(クリックすると拡大します)

 働き方の異なるパワー層、一般層では、夫婦間の家事分担はどのようになっているのだろうか。平日の家事分担実態を比較した(図表3)。年代別に見ると若年寄りの20~39歳のパワー層では、平日、妻が70%以上家事をしているケースは54.7%であるが、一般層では83.3%であり、28.6ポイントの差が見られた。40~59歳においても18.3ポイントの差が見られており、パワー層が夫婦で協力しながら家事を行っている姿が確認できた。

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(図表3)平日の家事の分担
合計n=882/パワー層20~39歳n=166/一般層20~39歳n=245/パワー層40~59歳n=238/ 一般層40~59歳n=233(クリックすると拡大します)

 休日で同様に見てみると、20~39歳のパワー層では、妻が70%以上家事をしているケースは34.0%に下がり、一般層との差は31.4ポイントと広がっていた。休日は、よりパワー層夫婦の協力が進んでいることがわかる。

 特に若年層で、パワー層の夫の家事参加率が高いことから、夫婦で使いやすい高さのキッチンなど、夫(男性)にも使い勝手の良い、男性目線の家電やサービスの商品化が考えられそうだ。

パワーファミリーの子育てと習い事

 家事の実態に続き、子どもの勉強を見ることに関して夫婦間の分担を確認したのが(図表4)である。

 パワー層40~59歳では、「夫婦で行っている」が46.8%となっており、一般層と比較し13.1ポイント高い。また、パワー層では、一般層に比べて夫が主に子どもの勉強を見ることも多く、夫の関与が高いことがわかる。

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(図表4)子どもの勉強を見る 夫婦間の分担
合計n=882/パワー層20~39歳n=166/一般層20~39歳n=245/パワー層40~59歳n=238/一般層40~59歳n=233(クリックすると拡大します)

 では、子どもの習い事に関してパワー層と一般層で差があるのか、パワー層/一般層ともに20~39歳の対象者に対して、現在子どもを通わせている習い事を確認したのが(図表5)である。

 子どもの習い事の件数の平均は、パワー層20~39歳が2.42ヵ所。一般層20~39歳が1.21ヵ所と約2倍の差がある

 パワー層20~39歳の子どもの人気の習い事は、1位「スイミングスクール」30.3%、2位「塾(1ヵ所)」28.5%、3位「スポーツ(サッカーや体操など)」27.4%、4位「音楽(ピアノ、歌、楽器)」26.0%、5位「英語・英会話」24.3%である。

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(図表5)子どもの習い事
パワー層20~39歳n=165/一般層20~39歳n=245(クリックすると拡大します)

 パワー層では、共働きかつ、夫婦の在宅勤務率も高いことにより、夫婦での子育てへの関与が高くなっている。また、豊かな収入を背景として子どもを多くの習い事に通わせていることがわかった。

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パワーファミリーのお金と時間の使い方

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この記事の著者

濱 賢太郎(ハマ ケンタロウ)

株式会社インテージ マーケティングパートナー第2本部 営業推進部 未来共創センター長

大学卒業後家電メーカーへ就職、ワープロ、FAX、携帯電話、通信映像端末、太陽光発電の商品企画を担当。2013年株式会社インテージに入社し、国内外の生活者リサーチ、コンサルティングに従事。2017年「未来共創センター」を設立。企...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/02/21 09:30 https://markezine.jp/article/detail/48336

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