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第114号(2025年6月 最終号)
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動画ネイティブ世代がリピート、登録者50万人超に。McGuffin編集長の刺さるコンテンツ制作視点

人気を呼ぶ独特のキャスティング。その基準は?

━━キャスティングで意識されていることは何でしょうか。

画像を説明するテキストなくても可

 専門性の高いテーマを扱う場合、専門家か、当事者・制作者本人など、詳細に語れる人を起用するようにしています。まず前提に「クールである(編集者がおもしろいと感じる)」基準があり、その次に上記の条件を満たしているかどうかがポイントになります。基準に合うものを選ぶことで、視聴者にとっても熱量の高いコンテンツが生まれていると感じています。

 たとえば、芸人のケンドーコバヤシさんは一般的な知名度もありますが、実はファッション業界からも注目されている方です。このように専門性と知名度が重なる人もいます。他方先述の通り、知名度はなくても、その領域では最前線にいるコアな人はもちろん重要視していますし、両方のバランスを取ることで、新たな視聴者層を得るきっかけも専門性から生まれる熱量も逃さないようにしています。

なぜ「オカルト」を開拓できたのか。視聴者と親和性ある拡張の発想

━━最近注力しているコンテンツは何ですか?

 3つあります。1つは、ラッパーが出てくる対談やインタビューです。今は漢 a.k.a. GAMIさんの対談企画が人気ですね。2つ目はルームツアー企画です。タレントさんから一般のクリエイティブディレクターやファッションデザイナーまでキャスティングしています。3つ目は、オカルト系の企画です。呪物や即身仏などをテーマにすることもあります。

━━なぜオカルト系企画にたどり着けたのでしょう? 一過性に終わらせず、次につなげたのには何か理由が?

 スニーカーやストリートファッションなどのコレクターをルームツアーで取り上げていた流れで、「コレクター」ならアパレルに限定する必要がないと思い、普通の人が見たことのないものを持っている人を探した結果、呪物コレクターの方に出会いました。そもそも呪物・オカルトはストリートカルチャーとの親和性も良かったみたいなんですよね。

 アウトロー系の人たちが、ファッションの中で、たとえばアロハシャツやパーカーなどでドクロやお化け、ヘビなどがデザインされたものを取り入れているように、オカルトは男性の嗜好品の一つとして認識されていることに気づきました。視聴者にとって興味がない分野ではなかったんですね。

━━人気シリーズの企画構成で意識されていることは何でしょうか。

 先述の通り、作り手がおもしろいと思えることを取り上げるのは大事ですが、一方で受け手が見るためのきっかけ作りや、難しく考えずとも良いわかりやすさも重要視しています。たとえばルームツアー企画ができたのもそれが理由です。

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ルームツアー企画の裏にある想い 自然な形で学びを届ける設計

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/07/23 08:00 https://markezine.jp/article/detail/49452

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