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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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統括編集長インタビュー

「過去50年で最大の環境変化。マーケティングを“経営ごと”へ」アドビ佐分利新社長インタビュー


キャンペーンマネジメントに特に注力

押久保:アドビの事業環境について少しうかがいたいのですが、昨今IT系のベンダーのデジタルマーケティング領域への進出が活発です。自社の環境をどう見ていますか?

佐分利:我々はこれまでもいろいろな製品をマーケターやクリエイターの方々に提供してきたので、今はマーケターの方々が直面している“デジタルトランスフォーメーション”の解決に、Adobe Marketing Cloudの提供やコンサルティング、パートナーエコシステムの構築などを通して取り組んでいる状況です。

 複数のソリューションが市場に出てくれば、それだけ企業の選択肢が増えます。それも含めて、いかにクライアントのマーケティング活動を成功させるかに我々はフォーカスしています。

押久保:これから、どのような部分に特に注力されていく予定ですか?

佐分利:当社の製品群でいうと、Adobe AnalyticsとAdobe Targetにはかなり昔から力を入れてきたので、これからちょうどプラットフォームの更新を検討する企業には、乗り換えていただくいいタイミングだと捉えています。

 加えて、特に注力していきたいのは、キャンペーンを自動管理するマーケティングオートメーションの領域です。Adobe Campaignは、先にお話したオーディエンスマネジメントなどと組み合わせるとポテンシャルが高まるので、それも加味した精度向上も提案していきたいと考えています。

パートナーとともにデジタルマーケのエコシステム構築へ

押久保:デジタル領域で、最近注目しているトピックは何ですか?

佐分利:ひとつは、オフェンスとディフェンスの2方向のマーケティングが必要だということです。これまでマーケティングはプッシュ型が中心でしたが、ソーシャルメディアの浸透によって、リスク管理や問題発生後の対応を含めて“守り”の発想の重要性が増しています。

 今は、いい情報も悪い情報も一気に伝播する時代です。それを管理するにはやはりプラットフォームが必要ですが、ウォッチするシステムは“サイエンス”、どう対応するかは“アート”の領域です。その点では、やはり体制や人的なスキルがポイントになりますね。

 また、企業発のコンテンツに注目が集まる今、トリプルメディアのマネジメントはさらに大事になると思います。オウンドとアーンドメディアは効果が非常に測定しづらいので、その指標化も当社の製品を通して進めていきたいところです。

押久保:最後に、今後の抱負をお聞かせください。

佐分利:マーケティングを経営の領域まで押し上げることが、我々のミッションです。それを通して、日系企業を今の世界経済の中で活気づけていきたい。これは当社だけではできないと思っているので、新たなマーケティングの運用やシステム構築、プロセスの策定などに一緒に取り組むパートナーとともに、デジタルマーケティングのエコシステム構築を今後も強力に進めたいと考えています。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/06/18 16:05 https://markezine.jp/article/detail/21114

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