「誰に・何を・いつ・どのチャネルで」アプローチするか
前述のように、企業が扱えるデータの種類が拡大する中でオムニチャネルを実現するためには、あらゆるデータを踏まえて「誰に・何を・いつ・どのチャネルで」アプローチするのかを適切に導き出す必要がある。
「これは決して簡単なことではありませんが、我々のマーケティング支援の経験から、適切なOne to Oneマーケティングができれば確実にビジネス成果につながります」と林氏。そのためにブレインパッドでは、データマイニングツール、プライベートDMP、マーケティングオートメーションツール、ビジネスインテリジェンスツールという4つの機能の組み合わせを推奨。それぞれ自社開発ツールや販売代理店として取り扱うツールを有し、企業に応じて最適に組み合わせて提供している。
では、これらのツールを効果的に活用する企業は、実際にどのような成果を上げているのだろうか? 3つのパターンから、実例が紹介された。
ひとつ目は、デジタル化に対応したオムニチャネルの事例。ある化粧品会社では、プライベートDMPを導入し、Webサイトやメール、アプリなどオンラインでの情報に加え、コールセンターでの接触や、iBeaconを活用した実店舗への来店情報なども連携。ニーズを踏まえた情報をサイトで表示できるようになり、さらにコールセンターへ連絡があった際も適切な商品をお勧めするというインバウンドアプローチが可能になった。
2,000万顧客を擁するゲオ「SAP Predictive Analytics」導入
2つ目のパターンは、ビッグデータを活用したオムニチャネル。ここではまず、DVD・CDレンタルショップや衣類・雑貨のリユースショップなどを運営するゲオの事例が挙げられた。7月22日、ゲオは自社の分析基盤としてブレインパッドが取り扱うデータマイニングソフトウェア「SAP Predictive Analytics」を導入したと発表。同社の「業態の異なる店舗間やオンライン・オフラインでの相互送客」という課題に対し、ブレインパッドはツール提供を含むデータ分析のコンサルティングを行っている。
複数業態で合計1,200店舗、2,000万顧客というビッグデータを扱うゲオでは、実店舗以外にオンライン宅配レンタルやアプリなど、チャネルの数も多い。「オムニチャネルに取り組む上で、データマイニングの活用が直近のテーマになります。今後は例えば、DVDを借りにGEOショップに来店した顧客の中から衣類のリユースショップを利用しそうな人を予測し、各チャネルでの施策を実行していきます」。
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