営業とマーケティングは同じ目標を共有するフェーズに
マーケティング分野に限ったことではないが、米国のIT技術は日本の数年先を行っているといわれることが多い。コストー氏自身は「日本に足りないものがあるとは思っていません」と語ったものの、ここ最近の米国でのマーケティングトレンドについて話してくれた。
「大きなトレンドとして二つ。一つは、先ほど話に出たABM。これまでのブロードベースからアカウントベースになったことは、比較的大きなシフトだったと思います。
もう一つは、営業部門が深くマーケティングに関わってくるようになってきたこと。米国において、B2Bマーケティングの自動化は急速に進んでおり、そのデータを営業部門がダイレクトで受け取るといったトレンドが始まっています」(コストー氏)
特に大きな組織ともなれば、営業部門とマーケティング部門は明確に切り離されており、時に「組織の壁」と呼ばれる見えない境界線が張られてしまうこともある。コストー氏はそれについて「我々にとってむしろチャンス」だと語った。
「テクノロジーの進化により、営業とマーケティングが共同利用できるプラットフォームが提供できるようになりました。これにより、部門に関係なく同じデータを見て、同じ目標を共有することが可能になったわけです。そのため最近では、マーケティングのトップと営業のトップが同じ目標値を設定するといったことも珍しくなくなっています」(コストー氏)
具体的には、売上を営業部門、マーケティング部門ともに追っていくということだ。営業部門が積み上げた売上の中で、どれだけマーケティング部門経由のリードだったのかを米国では徹底的に把握し、評価しているという。コストー氏はこの流れについて、やがて日本に浸透していく可能性もあるだろうと指摘した。
日本のパートナーとPardotの恩恵を届ける
インタビュー後、ザ・プリンスパークタワー東京の最上階では、コストー氏をホストとした盛大なパーティーが催された。招待されたのは、先述したPardot のパートナーである34社のキーパーソンが中心で、コストー氏を始めとした日米のセールスフォース・ドットコムの社員らとともに、マーケティング先進国米国の事情や日本のマーケティング事情の意見交換などで大変な盛り上がりをみせていた。
コストー氏はパートナー企業に対し、「私たちは、現在Salesforceを使ってくださっているすべてのお客様に、Pardotのパワーを十分に享受していただきたいと願っております。そこを目指すために、ここにいるパートナーの皆さまとお客様への支援を強化していきたいです」と日本市場への抱負を語り、会は華々しく締めくくられた。
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