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中国最新事情 決済アプリがスマホのゲートウェイになる未来

 「高速鉄道」「ネットショッピング」「シェアリング自転車」と並んで中国“新4大発明”の一つに称される「モバイル(スマホ)決済」。QRコードは日本を出自とする技術だが、応用面で大きく花を咲かせたのは中国だった。テンセントの「WeChat(微信)」とアリババグループの「Alipay(支付宝)」は単なるスマホアプリを超え、消費生活のプラットフォームとして中国のキャッシュレス社会を牽引する中心的プレーヤーとなっている。一方で「雲閃付(QuickPass)」を打ち出し巻き返しを図る「UnionPay(銀聯)」の動向にも目が離せない。「無感支付(無感覚での支払い)」が新たな決済の形として注目を浴びるなか、2019年の中国モバイル決済市場はどのような展開を見せていくのだろうか。

※本記事は、2019年3月25日刊行の定期誌『MarkeZine』39号に掲載したものです。

WeChatはスマホのゲートウェイに

 「天下大勢、分久必合、合久必分(そもそも天下の大勢は、分かれること久しければ必ず合し、合すること久しければ必ず分かれるもの)」――そんな『三国志演義』の世界に相通ずる事象が、わずか数十年に過ぎないITの歴史の中で起きている。それはデータやリソースの集中と分散の繰り返しとも言える。

 中国のスマホアプリ市場を見ると、多彩な機能を売りにしたポータルアプリや特定機能にフォーカスした専用アプリが次々と出てきたが、今は「ミニプログラム」となってひとつのプラットフォームの元に統合していく“集中”の方向へと舵を切り始めている。

 ミニプログラムとはアプリ内からアクセスできるプログラムを指す。ブラウザのGoogleChromeに設置するアプリや拡張機能をイメージしてもよいだろう。アプリを多く設定することでホームスクリーンにアイコンが散乱したり、メモリやバッテリーが消費されるのを敬遠したいユーザーにとってミニプログラムは利便性が高く有り難い存在だ。

 テンセント(騰訊)が展開する「WeChat(微信)」では、「滴滴出行」(配車サービス)や「美団」(フードデリバリー)、「京東商城」(EC)、「携程(Ctrip)」(オンライン旅行会社)などライフスタイルに関するジャンルだけでなく、「Office」や翻訳、OCR、辞書など、ビジネスや学習を用途とした様々なミニプログラムにアクセスできる。いわばWeChat自体が「OS内OS」となってスマホのゲートウェイとしての役割を果たしているのだ(図表1)。

図表1 WeChatのトップ画面。下方向にスワイプするとミニプログラムが表示される
図表1 WeChatのトップ画面。下方向にスワイプするとミニプログラムが表示される
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この記事の著者

近藤 修一(コンドウ シュウイチ)

庫米科技(大連)有限公司 副総経理
静岡県出身、信州大学卒。1994年、上海に語学留学。1998年に現地パートナーらとともに日本人向けパソコン事業に携わる。2002年10月に中国全土でフリーペーパー事業を展開するメディア漫歩グループに入社。その後、『Whenever BizCHINA』(現名称)、『インサイトチャイナ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/03/25 14:00 https://markezine.jp/article/detail/30631

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