説明会の時点でパーソナライズ施策のイメージが湧いた
MZ:御社では元々、サイト上のCX向上や接客改善のために「KARTE」を活用されていたそうですね。「KARTE Blocks」には、どういう印象を持たれましたか?
岡﨑:最初に知ったのは、プレイドさんが「KARTE」のユーザー企業を対象に「KARTE Blocks」クローズドβ版を展開されることになり、そのセミナーに参加したことです。元々は前述の作業効率化のためにCMS(コンテンツ管理システム)の導入を検討していて、候補のひとつとして考えていました。CMSは他の部署では使っているのですが、私たちの部署では扱う商品やキャンペーンなどが多く、テンプレートに果たして当てはめられるのかが懸念でした。
その点、「KARTE Blocks」はサイトの構成要素をブロック化し、サイトをブロックの集合体として捉えます。ブロックごとに編集・更新がとても容易にできるので、非常に魅力を感じました。コンテンツ管理だけでなく、コンテンツのパーソナライズ、A/Bテスト、さらに実施した施策の結果の確認までできるのも驚きました。
MZ:そこまでできると、CMSではないですね。
岡﨑:そうですね、最初に機能を知った時点で、まったく新しいツールなのだとわかりました。弊社は顧客の利用の度合いに応じて決まるグレードに基づいて施策を展開することが多いので、簡単にパーソナライズできるならこんな施策もできそうだ、と頭の中でイメージが湧きましたね。
MZ:「KARTE Blocks」はサイトの構成要素をブロック化できる、とのことですが、栗山さんから特徴をうかがえますか?
栗山:Webサイトは、たとえばトップバナーやレコメンドのバナー、キャンペーン情報など、さまざまな構成要素で成り立っています。これらの各要素をブロックとして捉え、ノーコードで管理や更新ができるのが「KARTE Blocks」です。
BMS――ブロック・マネジメント・システムという新しい考え方
MZ:ノーコードで、というのは、専門知識がないマーケターでもWebを書き換えていけるということですか?
栗山:はい。導入時にタグを1行入れていただければ、構成要素を自動で分解し、管理画面から選択できるようになります。その後は、たとえば写真の入れ替えやテキストの書き換えなど、自由に編集することができます。
先ほど出口さんからもお話がありましたが、Webサイトは通常、いろいろなチームと連携して運営されています。更新作業には専門知識がいるので、そのスキルを持つ部署や社外の協力会社に依頼することが一般的ですが、作業だけでなく関係者間での内容確認などのコミュニケーションにも時間が取られます。「KARTE Blocks」はそうした課題を解決して、今までになかったシンプルで直線的なサイト管理体験を提供します。
同時に、サイトをブロック化して管理する仕組みを「BMS(ブロック・マネジメント・システム)」と定義しました。「KARTE Blocks」と併せてBMSという考え方も浸透させていき、サイト運営の新たなスタンダードを作っていきたいと思っています。
MZ:確かに、サイトをブロックの集合体と捉えて管理するという発想自体が新しいので、類似のプロダクトも思い当たりませんね。クローズドβ版の提供中は、どのような意見が多かったですか?
栗山:やはり「ちょっとしたアイデアを部門内ですぐ試せる」「作業が大幅に効率化した」といった声を多くいただきましたね。協力会社に依頼すると2週間かかる制作期間が自社にて3時間ほどで完結したという事例も出てきています。
他のチームや協力会社にお願いする場合、細かな修正をわざわざ頼むのも気が引けたり、コミュニケーションなどの調整コストもかかったりすることがありますよね。それらを思い付いた瞬間に自分ですぐに変更・リリースできるので、空いた時間をアイデアを練ることに当てられて、かつトライ&エラーの数も増えている状況には私たちも手応えがありました。
一方で、プロダクトに対するUI/UXのご要望なども挙がったので、オープンβ版ではそれらを反映して改善しています。