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マーケティングの本質を探る

ユーザーの無意識にブランドを入り込ませるには?カギは独自性とモーメント

 アドビの里村氏が、「無意識に入り込んで行動させる」をテーマにマーケティングを語る本連載。第4回では、前回解説したブランドの再定義を行ったあと、ユーザーや消費者の無意識にそれをどう入り込ませるか、その方法について触れていく。

再定義したブランドを無意識に入り込ませる

 前回はカテゴリーの再定義について述べたが、再定義を行いブランドの独自性を強めれば、ユーザーのカテゴリー理解・マインドがリフレッシュされ、ただちに無意識に入り込んでいけるかというと、そう簡単なことではない。その新しい定義や独自性(特にベネフィット)を想起される場所やもの、またカテゴリーへアンテナを張る瞬間(もしくはブランドが想起される可能性のある瞬間)に紐づけてコミュニケーションし、人々の無意識に入り込むルートを作る必要がある。もちろんパッケージやTVCMといった広告自体もそうだが、それよりもカテゴリーが想起され、かつ独自性(特にベネフィット)が一番輝く瞬間を捉えるということが重要になる

 第2回で取り上げたカテゴリーの理解がここでも役に立つ。つまり、カテゴリーの購買サイクルの長さに合わせて、検討する前のフェーズなのか、検討から購買に至るフェーズなのか、まさに購買に近いフェーズなのかを明らかにした上でプランできれば、それぞれのフェーズにおけるユーザーのインサイトやそのカテゴリーやブランドへの関与度がクリアになり、独自性をそれぞれのタッチポイントでどう表現するか、またどのメディアで伝えればよいかも考えやすくなる。

購買サイクルの長さによってアプローチは変わりうる

 基本的にすべてに独自性のある統一された再定義のコンセプトやアイデア(ベネフィットがよりクリエイティブに表現されたもの)が必要なことは変わらない。しかしながら購買サイクルが長いカテゴリーの場合、それぞれのフェーズや瞬間に現れるインサイトや切迫したニーズに合わせて、コピーなどが変わることもある。購買サイクルが長いカテゴリーでは、顧客は購買に至るまで、ブランドと多くの接触機会を持つことになるが、その瞬間の関与度にあわせたコピーやビジュアルを用いると、検討する前から検討や購買に動く可能性を高められるのだ。

参考:第2回で取り上げた購買サイクルの図クリック/タップで拡大
参考:第2回で取り上げた購買サイクルの図
クリック/タップで拡大

 これによって、ユーザーが自分で能動的に調べるフェーズに入った場合、調べた時に出てくるコンテンツを用意しておく必要があることも、自ずと理解できると思う(SEOやSEM)。ブランドサイトのような場所はもちろん、ネット上にあふれる情報にいかに自社のコンテンツを入れ込むかという、コンテンツマーケティングやインフルエンサー、また自社サイト上での顧客体験が深く関わってくる。

 一方、購買サイクルが短ければ、すべての場面で再定義されたコンセプトやメッセージを伝えるだけで良い場合が多い。なぜなら、気になった瞬間に自分で能動的に調べずに、そのブランドから発信されている情報のみで判断し、とりあえず購買する可能性が高く、深く考えずに購買のフェーズ(たとえば店頭など)で想起されるブランドになることの方が重要だからである。メディアとしてもTVCMなどの受動的に情報を取得できるPush型ペイドメディアと店頭などの購買に近い場所などに投資を集中させ、統一したコミュニケーションを購買の場面でリマインドし、想起の可能性を高めることが、売上やユーザー獲得への一番の近道になりやすい。消費財や飲料、ドラッグストアで購入できる一般化粧品などにおける「店頭」や、フリーミアムなモバイルアプリでは「TVCMとその場でアプリを検索する際のApple Search Ads/Google App Campaign」などがこれに当たる。

 また、購買サイクルが短い場合は購買に近いところにユーザーがいることが多いことから、値引きなどのプロモーションはすぐに結果として現れることが多い。今回は触れないが、唯一の例外はD2Cであり、購買サイクルが短いにも関わらず、自分で能動的に行動するレベルの関与度を持ったユーザーがターゲットとなる。

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この記事の著者

里村 明洋(サトムラ アキヒロ)

アドビ株式会社マーケティング本部 常務執行役員/シニアディレクター。兵庫県尼崎市出身。慶應義塾大学総合政策学部卒業。新卒でP&Gに入社。営業からマーケティングまでP&Gとしては異色のキャリアを築き、日本とシンガポールにて営業から営業戦略やブランド戦略、コンセプトや広告開発などに従事。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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