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CX向上を実現するポイントマーケティング実践

会員数750万人の「スターバックス リワード」に学ぶ、ロイヤルティプログラムを通じたCX向上


決済体験の向上が会員のポイント利用を促進

――ポイントプログラムを開始したものの、ユーザーからアクティブに利用されず打ち手に悩む企業もあると聞きます。御社では会員のポイント利用を促進するために、どのようなことに取り組まれていらっしゃるのでしょうか。

清水:決済まわりの体験向上に力を入れています。ポイントプログラムを始める場合、決済用とは別にポイントカードや識別子を発行するのが一般的なやり方だと思いますが、弊社ではプリペイド式の決済機能とポイントの機能を一元化しているんです。そうすることで、決済手段と別にポイントカードを取り出す手間が省けますし、ポイントカードの不携帯や紛失も減るので、結果的にポイントのアクティブな活用につながっているのだと思います。

デジタル版スターバックス カードでの支払いイメージ。こうした決済機能がスターバックス リワードと同じアプリ内に存在する
デジタル版スターバックス カードでの支払いイメージ。
こうした決済機能がスターバックス リワードと同じアプリ内に存在する

清水:利便性向上への具体的な取り組みとしては、デジタル版のスターバックス カードを発行する際の登録フローを見直し、ApplePayの情報を簡単に登録できるように改善しました。他にも、生体認証を導入して入金時のフリクションレスに取り組んだり、1次元バーコードを読み取りやすいQRコードに移行させたりしています。

 また、最近ではLINEとの連携を行い、スターバックス カードをLINE上で発行できる「LINE スターバックス カード」も導入しました。これにより、それまでアプローチすることができなかった方ともつながりが持てるようになりました

大事なのは顧客接点の「深化」と「進化」

――マイストアパスポートのようなユーザーへの温かみを感じる機能から、フリクションレスな決済体験まで、様々な切り口で顧客に価値を提供されていますね。これらの施策を決める上で一貫して守っているルールや、これまでに成功した施策の共通項があればお教えください。

清水:お客様と店舗のつながり強化を念頭に置き、そのためのサポートになり得るかどうかを重視しています。MAを使った1to1のコミュニケーションも、アプリの利便性向上も、その指針に基づいて取り組んできました。そういう取り組みがお客様の次の体験につながると考えています。

 また、弊社にCRMのカルチャーが社風として根付いていて、現場のパートナーが目の前のお客様とのつながりを大切にしていることも、施策が上手く機能している要因なのかもしれません。

――最後に、ポイントを使ったプログラムに取り組む読者に向けてメッセージをお願いします。

清水:望ましい顧客体験は時代に合わせて変容していくものだと思います。大事なのは、デジタルを活用して接点を多様化し、顧客体験を深化・進化させることです。今はコロナ禍でオンラインでのつながりが活発ですが、アフターコロナはリアルに回帰していくと思うので、こういう時代だからこそつながりを大切にしていきたいですね。

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/08/16 11:01 https://markezine.jp/article/detail/36795

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