キャンペーンで21万リツイートを獲得、フォロワー数2倍に
MZ:nanacoポイントコードの活用事例と、取り組みの効果についてお聞かせください。
百田:nanacoのApple Pay対応が開始する際、Twitter上で告知を行ったのですが、告知をリツイートいただいた方に、抽選でポイントコードを差し上げるキャンペーンを実施しました。
百田:結果として1万5,000件のリツイートを獲得し、元々7万だったフォロワー数を14万超まで増やすことができました。デジタルリテラシーの高いお客様との繫がりが増え、ポイントを介したコミュニケーションが取りやすくなった印象です。
もう一つ、セブン&アイグループのショッピングセンター「アリオ」の一部店舗で実施した抽選会において、ポイントコードを活用しました。
スーパーなどでよく実施されている、いわゆるガラガラ抽選会は、○○円以上ご購入いただいたお客様にクジを引いていただく企画ですが、コロナ禍では今までのような実施が難しい状況です。
そのため今回は、条件を満たしたお客様にQRコードが印字された名刺サイズのカードをお渡しし、ご自身でスマホで抽選の後、当選者にポイントコードを差し上げる取り組みを行いました。ポイントコードが印刷された名刺サイズのカードをお渡しすれば最低限の接触で済むため、密を避けつつキャンペーンは持続できる、時節に合った企画だったと思います。
百田:施策の幅が広がる以外のポイントコードがもたらすメリットとして、お客様側のポイントに対する意識の違いがあります。
たとえば、200円ごとに1ポイント貯まる加盟店様で400円分買い物をしたとします。この場合、お客様は翌月に2ポイント付与されるのですが、その頃には忘れてしまっています。
今回の抽選会の場合、ポイントコードを受け取った方は、その場でコードの入力をします。お客様がポイント獲得に対して意識的に参加する意義は、決済によるポイント付与とは大きく違う点だと感じています。
幅広いユーザー属性で、提携先企業のニーズに応える
MZ:企業の販促を支援する取り組みとして、今後のnanacoポイントコードの展望についてお聞かせください。
百田: nanacoポイントコードが、キャンペーンにおける景品の選択肢として取り上げられる機会を増やしたい、と考えております。
たとえば、テレビのリモコンでクイズに回答するような、視聴者参加型の番組がありますよね。抽選で100名様に商品券をプレゼントする代わりに、nanacoポイントコードをプレゼントしてもいいのではないでしょうか。
我々の強みはユーザー数だけではありません。ユーザーの分布バランスも強みの一つです。スーパーなどがメインで発行する電子マネーやポイントカードの場合、ユーザーは女性が中心となるケースが多いです。これに対し、nanacoユーザーの男女比はほぼ半々で、年代も20代から50代までうまくばらついています。
つまり、ターゲットの幅を広めに設定したいキャンペーンであれば、提携企業様のニーズにより強くお応えできるのでは、と考えています。
MZ:支援企業のジー・プランとしては、セブン・カードサービスの展望に対し、どのような価値をご提供できるとお考えですか。
田中:当社で実施したアンケートによれば、ユーザーは少額でもいいから自身の貯めているポイントが欲しいと考えており、それ以外のポイントが付与されるキャンペーンには興味がありません。
この結果を踏まえると、nanacoの会員数やユーザーの層の厚さは、キャンペーンを実施する企業の目線から見て非常に魅力的なポイントだと思います。
とはいえ、提携企業様側から見た使い勝手などについては、改善の余地があるのが現状です。セブン・カードサービス様と提携企業様、双方にとって使いやすいサービスを追求していきたいと考えています。