組織横断でCXを改善、土壌となる文化作りとは
──ブランドを横断したCX推進では、どのような取り組みをされたのでしょうか。
菊池:最初は勉強会を開催しました。プレイドさんをお招きし、各ブランド担当者を集め、正しいWeb接客や失敗パターンなどを複数回にわたって解説いただきました。我々が提供したい顧客体験について認識を統一することに注力しました。
また、プロジェクトチームと各ブランド担当者の距離を縮めるべく、社内チャットのグループを作りました。そこで成功事例の資料や実際のスクリーンショットなど、具体的なKARTEの設定方法なども共有。担当者が設定に困った場合は、私が間に入ってプレイドさんへ質問し、答えが出るまでサポートをしました。
その積み重ねが信頼感を生み、各ブランド担当者が気軽に質問をくれるようになりました。上司からの「ポップアップ出しすぎ」といった指摘もなくなりましたね。加えて、「KARTEでこのキャンペーンを実現できるか」といった相談が活発に来るようになり、大きな成果だと思います。
──他にプレイドさんはどういったサポートをされているのでしょうか?
高杉:最近ではブランド横断の定例会をスタートしたのですが、KARTEを活用する中での不明点を解消したり、CXに関する課題に対してアイデアを提案したりと、壁打ちが中心になっています。
菊池:ブランド横断の定例会をやろうと思ったのは、今まではどうしてもMIX.Tokyoとナノ・ユニバースの成功事例を発信するだけの一方通行になっていたからです。そこで、ブランドを横断して課題を解決し、成功事例を共有し問題を解決する場を作ろうと、定例会を始めました。
──どんな変化がありましたか。
高杉:始めたばかりの取り組みなのですが、各ブランド担当者の方々の積極性に驚きました。相談や意見がたくさん出て、時間が足りないほどです。TSIさんの中で、勉強会や成功事例のアウトプット、各ブランドへのフォローなどを通して、CXに対する意識や「色んなトライができるツールなんだ」という期待値の醸成があったからこそだと感じています。
片岡:今までも各ブランド担当者は、KARTEについてきちんと理解したいという思いがあると感じていました。勉強会を通じ、オンラインのCXにより積極的に仮説検証を行っていただいています。
各ブランドへの成功事例を展開し、独自のCXを醸成
──今後の展望や展開を教えてください。
菊池:まずは、各ブランドへの成功事例の横展開を加速していきたいです。そして実装までのスピードも上げていきたいと考えています。現在、インパクトの大きい2事例を、4~5ブランドに横展開してA/Bテストを開始した状況です。
また、TSIではオンラインとオフラインを融合させ、顧客体験の向上を目指す「OMO戦略」をとっています。今後は、商品マスターや顧客情報をKARTEに連携してより細やかな施策設計したいです。今は先行してMIX.Tokyoとナノ・ユニバースで取り組みが始まっていますが、成功事例も増やしていき、各ブランドへと広げていきたいです。
高杉:今後は他のブランドさんからも成功事例が出てくると思うので、さらなる顧客体験を議論しあえる環境にしていきたいですね。
また、いずれは各ブランドのアイデンティティを際立たせたCX設計ができるように、各ブランドに沿った独自のブランド体験作りを支援したいと思います。
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