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【特集】消費者インサイトから探る「創造・成長のカギ」

保険×ゲーム実況で、Z世代就活生の心をつかむ 東京海上日動の 「モンハン保険」

 デジタルネイティブで消費に対する感覚も他の世代と異なるZ世代。Z世代が行う就活も大きく変化しており、企業からのコミュニケーションも変わりつつある。本記事では、広告賞『YouTube Works Awards Japan 2022』にて「Best Target Reach部門」部門賞を受賞した東京海上日動の動画「モンハン保険」について取材し、Z世代のインサイトをつかんでコミュニケーションを取る秘訣を探った。

※本記事は、2023年2月25日刊行の『MarkeZine』(雑誌)86号に掲載したものです。

以前より就活が長期化、初期段階のアプローチが重要に

──今回東京海上日動では、「モンハン保険」という動画をワンメディアさんと制作していますが、その背景を教えてください。

大神田:今の就活生は、以前よりもタイパ(タイムパフォーマンス)を重視して就活に臨むようになっています。情報収集も採用ページの閲覧やOB/OG訪問だけでなく、YouTubeなどの動画をながら見して得ているケースがあることも外部の調査で明らかになりました。

 また、コロナ禍でリアルの合同説明会が減少した影響も大きいです。合同説明会では、たまたまブースの前を通りかかって話を聞いてみたところ、興味のなかった業界・企業への興味を持つといったケースがありましたが、現在は合同説明会のオンライン化も進み、興味のある企業に関する情報だけ集める傾向が強くなりました。

 これらの背景から、弊社から会社・仕事の魅力を伝えるコンテンツを発信していき、まだ保険業界や東京海上日動を知らない・興味がない層に届けていく必要があると考えました。

東京海上日動火災保険株式会社 人事企画部 人材開発室採用チーム 大神田浩由(おおかんだ・ひろよし)氏 課長代理新卒で大手自動車部品メーカーに入社し、11年間人事として国内外でキャリアを積む。その後、若年層のキャリア形成に携わりたいと、教育業界へ。大学職員を経て、2021年5月に東京海上日動へ入社。採用と社員のエンゲージメント向上施策に取り組む。
東京海上日動火災保険株式会社 人事企画部 人材開発室採用チーム 大神田浩由(おおかんだ・ひろよし)氏
課長代理新卒で大手自動車部品メーカーに入社し、11年間人事として国内外でキャリアを積む。その後、若年層のキャリア形成に携わりたいと、教育業界へ。大学職員を経て、2021年5月に東京海上日動へ入社。採用と社員のエンゲージメント向上施策に取り組む。

──動画を配信したのは2021年10月でしたが、このタイミングの実施にも狙いがあったのでしょうか。

大神田:今の就活生の動きを考えたときに最適なタイミングだと考えたからです。現在の就活生は3年生の5月〜6月から就職活動を始めることが多いです。夏休み、冬休み、春休みで興味のある企業のインターンシップに応募しながら、企業研究を行うなど1年以上のタームで動いています。

 その中でも就職活動の初期段階で東京海上日動のことを知ってもらうことが重要だと考えたため、冬休み前の10月に実施しました。そうすることで、金融業界を志望していない学生を引き込む狙いがありました。

ゲームと保険の親和性が高かった理由

──今回モンスターハンターライズという人気ゲームを題材に新卒採用向け動画を作ったのはなぜでしょうか。

香川:大神田さんのお話にもありましたが、今回の取り組みでは金融業界志望の学生さん以外にも採用のすそ野を広げるのがミッションです。その中でゲームを題材に選んだのは、損害保険とゲームならではの世界観との相性が良かったから、そしてZ世代に響きやすいテーマだったからという、2つの理由があります。

 損害保険はリスクに備えるもので、あらゆる業界に対して関わることができる仕事です。一般的には自動車保険や火災保険を取り扱っているイメージが強いですが、イベント中止などの損害を補償する興行中止保険や事業活動のあらゆるリスクに対応する超ビジネス保険など、様々な保険が存在しています。そのため、ありとあらゆる業界の様々なリスクを見つけて評価できるのが、東京海上日動様の仕事のおもしろさとも言えます。

 その中でゲームは、敵からの攻撃など様々なリスクが存在しており、それを東京海上日動の社員の方が「保険商品にするならどうするか?」という視点で解説したらどうだろうか、と考えました。

 2つ目の理由に関しては、YouTubeで再生数が伸びている企画を探る中で、ゲーム実況というカテゴリーが注目されていることが見えてきました。私自身もですが、ゲーム実況を見る専門の人がいるくらい、ゲームで起きていることを実況するというフォーマットの動画は人気になっています。ゲームが就活生に興味を持たせるきっかけになると思いました。

ワンメディア株式会社 執行役員 StudioDept.プロデューサー 香川拓真(かがわ・たくま)氏 映像制作会社でプロダクションマネージャー、プロデューサーとしてテレビCM・MV制作を経験し、2019年にワンメディアへ入社。これまで様々なナショナルクライアントのコンテンツ企画制作を数多く手掛け、現在は企画制作の統括を担当。
ワンメディア株式会社 執行役員 StudioDept.プロデューサー 香川拓真(かがわ・たくま)氏
映像制作会社でプロダクションマネージャー、プロデューサーとしてテレビCM・MV制作を経験し、2019年にワンメディアへ入社。これまで様々なナショナルクライアントのコンテンツ企画制作を数多く手掛け、現在は企画制作の統括を担当。

──様々なゲームがある中で、なぜモンスターハンターライズを題材に選んだのでしょうか。

香川:モンスターハンターライズは火山や雪原など様々なシチュエーションがあり、モンスターと対峙するだけではなく、卵を運んだり村人と交流したりと、様々な展開があるため、あらゆる状況下でリスクを評価できると考え、選びました。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、20...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2023/04/07 14:56 https://markezine.jp/article/detail/41370

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