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『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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【特集】明快な方程式がなくなった、メディアプランニングの今

博報堂DYが組織横断で結集し目指す、メディアプランニング×広告クリエイティブの全体最適

 複雑化するメディアプランニングに焦点を当てている本特集。ここで欠かせないのは、「メディア×クリエイティブの最適化」を目指す視点だ。広告の出し先が分散している今、生活者の情報行動やインサイトを捉えながら、各媒体の特性を活かしたクリエイティブをいかに企画・制作していくか? 博報堂DYグループが組織横断で構成するクリエイター×メディアプランナー一体型のチーム「HAKUHODOサイクロン」の貞包氏と西出氏に、そのヒントを聞いてきた。

博報堂DYグループが組織横断で挑む、メディア×クリエイティブの最適化

MarkeZine編集部(以下、MZ):この記事では、クリエイターとメディアプランナーで組成されたチーム「HAKUHODOサイクロン(以下、サイクロン)」に所属する貞包さんと西出さんに、メディアプランニング×クリエイティブの全体最適に向けた考え方を教えていただきます。まずは、サイクロンがどういったチームなのかご紹介いただけますか。

株式会社博報堂DYメディアパートナーズ 統合アカウントプロデュース局 AaaSアカウント推進三部 メディアプランニングディレクター 貞包一平氏前職では、総合広告代理店でデジタルメディアのプランニングに従事。2017年に博報堂DYメディアパートナーズに入社し、以降は統合マーケティングのメディアプランニングを担当。2022年にサイクロンを立ち上げ、メディアプランニング領域をリードしている
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ 統合アカウントプロデュース局 AaaSアカウント推進三部
メディアプラニングディレクター 貞包一平氏

前職では、総合広告会社でデジタルメディアのプラニングに従事。2017年に博報堂DYメディアパートナーズに入社して以降、統合マーケティングのメディアプラニングを担当。2023年2月にサイクロンを立ち上げ、チーム内のメディアプラニング領域をリードしている

貞包:サイクロンは、博報堂に所属するクリエイター約20名と、博報堂DYメディアパートナーズの統合アカウントプロデュース局に所属するメディアプランナー約40名が組織横断で協働しているプロジェクトチームです(2023年7月時点)。メディアプランナーとクリエイターで連携しながら、フルファネルの統合マーケティングの全体最適化を目指しています。

MZ:サイクロンはどのような背景、課題感のもと発足したのでしょうか?

貞包:通常、メディアプランニングと広告クリエイティブは、バケツリレーのように工程が分かれてしまっていることが多いと思います。ストラテジックプランナーが全体の戦略を立て、それを受けてクリエイターが広告素材を企画・制作し、メディアプランナーはメディア領域におけるプランニングの最適化を考えるといった具合です。こうした環境下では、たとえば「フルファネルでメディアプランを立てたけれど、〇〇に出す目的の広告クリエイティブを作っていなかった……」といったことがしばしば起きてしまいます。全体最適を考えても、なかなか全てを実現できないというのがこれまでの課題でした。

 そこで、戦略策定のところからメディアプランナーも入り、メディア×クリエイティブの視点をもとに全体設計した上でクリエイティブやメディアプランを検討していくことができるようにすべく、昨年よりサイクロンを始動させています。

マーケティングPDCAに生活者の実態を反映する

MZ:サイクロンでは、インサイトの発掘から戦略策定、クリエイティブの企画、メディアプランニング、効果検証までのPDCAサイクルをぐるぐると回すように動いていると聞きました。具体的には、どのようなフローで動いているのですか?

貞包:先ほど、はじめの戦略策定の段階からメディアプランナーが入るとお話ししましたが、ここでのメディアプランナーの価値は、メディアデータの分析ができることにあります。次世代型メディアビジネスモデルとして提供している「AaaS(Advertising as a Service)」を活用しながら、様々なメディアデータを議論のテーブルにのせて、生活者の実態をリアルタイムに捉えながら、メディアプランナーとクリエイターで一緒に全体設計を考えるのがファーストステップです。

 次に広告クリエイティブの企画・制作はクリエイターが中心となって進めますが、ここでもメディアプランナーが入り、生活者インサイトが得られるメディアデータを提示したり、各SNSプラットフォームの使い方をアイデアとして共有したりします。同様に、メディアプランニングで広告の出先を考える時には「このクリエイティブでは、生活者のこんなインサイトを捉える意図があるから、こういった場所で訴求をしていきたい」など、クリエイティブのより良い活用の仕方をクリエイターの皆さんにアドバイスしてもらいます。

 そのように施策を実行した後の効果検証はメディアプランナーが主導で行い、その結果をクリエイターに共有して、クリエイティブの改善や効率向上はもちろん、大元のコミュニケーション戦略自体をアップデートする必要がないかなどを考えていくという流れです。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/08/29 09:30 https://markezine.jp/article/detail/42785

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