BtoB企業でも、広報・PR活動が必要な理由
「弊社はBtoB企業なので広報・PR活動はあまり必要ない」といった声を耳にすることがあります。しかし、そう考えるのは広報・PR活動に対して資するに値する目的を見出せていないからではないでしょうか。BtoB企業であっても広報・PR活動に積極的で、模範になるような企業は存在します。広報・PR活動の目的は、字義通りに広く報じていくだけでなく、企業認知、企業理解、啓発活動、さらにはサービス検討者に対して購入判断の後押しをすることなど多岐にわたります。
この前提を踏まえると、BtoB企業でも広報・PR活動は必要であると考えられます。しかしBtoC企業と比べると、BtoB企業のPR事例はあまり世に出回っておらず、戦略的な広報活動をどのように行うべきかがわからない、という悩みをもっている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、BtoB企業における広報・PR活動の成果をどうやって可視化するのか、詳しくお伝えします。
BtoB企業とBtoC企業の広報・PR活動の違い
まずは、BtoB企業とBtoC企業ではどのような違いがあるのか、比較して解説します。次の表は、BtoB企業とBtoC企業における広報・PR活動の特徴を比較したものです。
媒体数
BtoB企業から発信される内容は、経済や業界展望、事業戦略、開発ストーリーなど、いわゆる「堅い」内容が多く、それを報じる媒体の数はBtoCのトピックに比べ少なくなります。また、記者の数も限定的になるため、限られた媒体数・枠の中でメディア掲載を狙うことになります。
メディアトピック
メディア掲載を獲得するためには、掲載されるべき理由が必要です。しかし、BtoBの事業では「新商品」や「異例の大ヒット」といった話題化しやすいトピックは頻繁にはありません。メディア露出の機会が限られているため、能動的にニュースや企画を開発していく必要があります。
メディアへの提供素材
BtoBの事業はシステム、コンサルティングサービス、部品・素材など、無形の商材や写真で見てもわかりにくい商材が多いため、ビジュアルを重視するテレビなどの媒体での掲載獲得は難易度が高くなる傾向にあります。
そのため発信機会を逃さないためには、提供する情報の精度を高める必要があります。そこで、トピックが露出された時の再現性を高めるために欠かせないのが、広報活動の結果のデータを収集・分析することです。