再注目される「音声コンテンツ」
MarkeZine編集部(以下、MZ):本日はradiko×unerryで展開している音声広告について伺っていきます。まず昨今の「広告の受け取られ方」について所感をお聞かせください。
平井(unerry):これからの広告は、視聴者の行動を妨げることなく、いかに自然な形で惹きつけられるかが重要だと考えています。
人々の時間は有限です。日常生活で自然に接触できる広告であればポジティブに受け取られることが多いです。さらに、魅力的なコンテンツとして制作された広告は、自然とSNSなどで話題に挙がることもあります。単なる広告接触ではなく、視聴態度や環境も意識することは、今後のメディアプランニングにおいて重要になってくるのではないでしょうか。
五十嵐(radiko):「タイパ」というワードが出てくるなど、コンテンツの消費形態は急速に変化しています。こうした中で再注目されているのが「音声」です。
音声メディアならではの「ながら聴き」という特性は、日常生活で自然に接触できる点で、現代の生活者のライフスタイルと親和性が高いと言えるでしょう。特に、視覚的な広告で見られるような、大量の情報の同時表示や、クリックを要求される煩わしさがない点は、大きな利点です。実際、音声広告は、聴取者からのネガティブな反応が比較的少ないことが調査でも明らかになっています。
五十嵐(radiko):聴取者数の増加からも音声コンテンツの注目度の高さが見て取れます。radiko全体のMAUは緩やかな成長を続けていますが、Z世代にフォーカスすると顕著に増加しています。また、一人当たりの平均聴取時間は約130分で、他のメディアと比較しても非常に長いのも特徴です。利用状況を見ると、最も多いのは自宅でくつろぎながらの聴取、次いで通勤通学時の聴取など、様々な生活シーンで楽しまれています。
「radiko Ad」が高い完全聴取率を誇る理由
MZ:radikoでは音声広告「radiko Ad」を展開しています。概要についてお聞かせください。
五十嵐(radiko):radikoはもともとラジオ放送をネット配信するサービスですが、その広告枠をデジタル広告として販売する形態を取っています。つまり、従来のラジオ広告の枠をデジタル広告に差し替えて提供する仕組みです。これにより、インプレッション計測やターゲティング配信、運用型広告の買い付けなど、一般的なデジタル広告の機能実装を実現しています。オンラインの機能を持ちながら、オフラインでの生活者行動にも大きな影響を与えられる点も大きな特徴と言えるでしょう。
五十嵐(radiko):また、radikoの音声広告は、20秒や40秒の広告において98%、長尺の広告でも96%という非常に高い完全聴取率を達成しています。動画広告やバナー広告でよく見られるようなスキップやスワイプによる広告回避が極めて少ないことを示しています。
この高い聴取完遂率の背景には、ラジオ局が制作する質の高いコンテンツの一部として自然に音声広告が組み込まれていることがあります。聴取者にとって違和感なく受け入れられる形で広告が提供されているのです。
radiko Adについて関心を持たれた方は、radiko for Buzinessのお問合せフォームよりお気軽にお問い合わせください。