ホットリンクは、Meltwater Japanのソーシャルメディア分析ツールを活用し、X(旧Twitter)に投稿されたエイプリルフールに関するUGCを調査した。
同調査では、2025年と2024年の4月1日における「エイプリルフール」「#エイプリルフール」を含む言及数・UGC数を比較。

また、時間帯別の言及数推移を分析した結果、エイプリルフールに関するX上の投稿は、0時と12時の2回盛り上がるタイミングがあることが判明した。Xでは通常、朝・昼・夜の3つのタイミングで言及数が増える傾向があるため、エイプリルフールに関しては特殊な盛り上がり方をしていると言える。
2025年と2024年の4月1日における「エイプリルフール」を含む投稿で、リポスト数のランキングを作成した。

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またランキングを通じて、以下の傾向が見られた。
深夜から早朝に投稿されたコンテンツが拡散されやすい
2024年・2025年ともに、ランキング上位には0時台に投稿されたコンテンツが多く見られた。2025年の1位(リポスト数7万4,517件)も0時ぴったりの投稿であり、エイプリルフールは日付が変わった直後から注目が集まり、SNS上で盛り上がり始める傾向がうかがえる。拡散を狙うには、深夜〜早朝の時間帯を意識した投稿が有効と言える。
「推しの対象」になりやすいコンテンツの強さが際立つ
2025年のランキングは、人物やキャラクターなど、「推しの対象」になりやすいコンテンツが上位を占めた。世界観を活かした表現の巧みさや、ファンが参加したくなるような仕掛けが、拡散につながったと考えられる。
ビジュアル要素のある投稿が拡散を後押し
ランキング上位の投稿には、画像や動画といったビジュアル要素が添えられていた。エイプリルフールという特性上、ユーモアや驚きを「視覚的に伝えること」が重要であり、文字だけの投稿よりも一目でネタの意図が伝わる構成が好まれる傾向にある。今年は、生成AIで制作されたと思われるビジュアルを用いた投稿も多く見られ、コンテンツ制作の自由度や演出の幅が広がっている様子もうかがえる。
ホットリンクのアナリスト 辻元気氏は「2024年のエイプリルフールは、2023年までと比較して、企業の公式アカウントなど影響力の大きいアカウントによる投稿が注目された。2025年はその中でも、キャラクター性や属人性を備えた"推し"の文脈を持つ投稿が特に話題となった」と指摘している。
同氏は「エイプリルフールはX上における大きなモーメントであり、絶大な影響力を持っている。企業にとっては、エイプリルフールというモーメントを通じて、これまで接点のなかったユーザーにも自社の投稿を届ける絶好の機会だ」と述べつつ、「近年は紛らわしい内容や不謹慎な『嘘』が炎上を招くケースも増えている。企業として発信する際は、『見る人が楽しめるジョークやエンタメ』になっているかどうかを意識し、第三者の目も通して、慎重かつ丁寧に発信することをお勧めする」と助言している。
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