“日常期”と“ニーズ発生以降”で変わる、レイクのマーケティング戦略
MarkeZine編集部(以下、MZ):はじめに、「レイク」のサービス概要と河本さんの役割を教えてください。
河本(新生フィナンシャル):レイクはカードローン商品で、個人のお客様に計画的なご融資を提供することをビジネスの基盤としています。
その中で私はマーケティング部のセクションヘッドを務めており、認知から獲得まで、マーケティングファネル全体の運用と広告出稿の責任を担っています。

MZ:「レイク」が展開されているマーケティング戦略について、消費者金融市場ならではの特徴を踏まえてご説明いただけますか?
河本(新生フィナンシャル):消費者金融市場は、資金借入の必要がない限り広告に興味を持たれにくい、いわゆる日常無関心型の市場です。そのため、突発的に資金が必要になった際に「そういえばレイクがあった」と想起してもらい、いかにブランド指名で検索してもらえるかが重要になります。
また、検討期間の短さも特徴です。多くの方は、資金ニーズが発生してから細かくサービスの比較検討をするというよりも、気になる条件を簡単に確認する程度で、契約まで一気に進みます。
こうした特徴から、「日常期(非借入需要時)」と「ニーズ発生以降」を切り分けて生活者を捉え、マーケティング活動を実施しています。
Webサイトは「レイク最大の店舗」、CX改善が鍵に
MZ:「日常期」と「ニーズ発生以降」という2つのフェーズで、それぞれどのような施策に取り組まれているのでしょうか?
西垣(博報堂):日常期においては、純粋想起を高めるために、デジタルやテレビを使った認知広告をメインに展開しています。

西垣(博報堂):一方、ニーズ発生以降においては、Webサイトが果たす役割が大きくなります。街中にも店舗はありますが、私たちは「Webサイト=レイク最大の店舗」と捉えて、安心してご利用いただける体験の提供を意識しています。
ニーズ発生以降のお客様はお急ぎの方が多いため、必要な情報を端的に届け、スムーズに利用まで進められることが重要です。長々と大量の情報を伝えることで逆に混乱を招いたり、正しい理解を阻害してはなりません。バランスが非常に難しく、工夫を要する部分となります。
このようなCX(顧客体験)改善の一環として、WebサイトリニューアルおよびCRO改善施策を実施いたしました。