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四家正紀のネオコミュニケーション遊談

CGM時代のパイオニア「関心空間」誕生秘話(前編)


関心空間と他のネットコミュニティの違い

四家
実際のところ、関心空間は参加者が爆発的に伸びなくても来訪者数はすごいんですよね。
前田
登録ユーザは爆発的に増えなくてもいいと思っています。
四家
ちょっとコラボレーション寄りという感じもします。単なるコミュニケーションじゃなくて、みんなで空間作っているみたいな。 たぶんそのあたりが、このあとしたいと思っているマーケティングの話に繋がるんじゃないかなと。
前田
そうですね。高感度なグルインというのかな。
四家
面白いなと思うのは前田さん自身が、コミュニティのグループ感を求めながら、でも既存のネットコミュニティツールに違和感を感じて、それが関心空間に繋がっているでしょう。ある意味で敷居を下げたんですよね。
前田
その時はそうでした。
四家
いままでネットコミュニティが怖かった人も関心空間なら参加できる。
四家
はてなの近藤さんが、最初に有料のQ&Aサイトとして「はてな」を始めたのも、敷居を下げるという発想だった。これは僕、Web広告研究会のトークセッションで、直接聞いています。
前田
うんうん。
四家
フォーラムや掲示板では「ただで訊いてばっかしてるんじゃねえよ」と言われるのが怖くて初心者は質問ができない。だからポイント制Q&Aサイトを作った。でも関心空間もはてなも敷居を下げるばかりじゃなくて、上げている部分もある。コミュニティの場の個性を規定している。まさしくそれがコンテクストだと思うんですけど。
前田
そういう意味では、今も関心空間は、編集者やマーケッターと呼ばれる人だけが行っていたコンテクストを編む作業を一般の人向けに敷居を下げていると思います。今年7月に発表した新機能の「コレクションβ」も、真にそういう楽しみを提案したいという想いから生まれたものですね。
四家
潜在的にコンテクストを編むというところに関心がある人に敷居を下げたのであって、そうじゃない人にとっては分かりにくいまま。でも、そのほうがいい。ぐちゃぐちゃにならないし。ブログやSNSとは違う道具だから。
前田
お、最後の話は、今悩んでいることの整理に役立つ話です。ありがとうございました。

リアルの出会いが多すぎて、mixiができない?

四家
でもこのあたりは使っている人じゃないとわかんないかもなあ。ちなみにSNSってどう思います?mixiとか。
前田
個人的な話でやや特殊かもしれませんが、日頃からリアルな世界でこんなにつながりに溢れた毎日を過ごして、かつ出会いたいと思う多くの人に、日々出会う生活をしていると、これをさらにmixiでというのは逆に不義理が怖くてできないんですよね。
四家
あはは、なるほど。でも一般の人にとっては便利なもんですよね。だからユーザ増えたのかなと。
前田
そうですね。私も10年前だったら興奮して使いまくっていたと思いますよ。
四家
ただ「コンテンツを編む」感覚はないなあと。 むしろ2ちゃんねるのほうが「まとめサイト」という力技で電車男みたいな優れたコンテンツがでてきて、凄いんだけど「まとめ」は2ちゃんねるの外なんですよね。コミュニティツールとしてのグルーブ感と、編集コンテンツとコミュニティの一体化が関心空間の特徴かもしれない。
前田
ツールだけでなくて、構成される人によるとも思ってるので、そういった関心空間らしさにシンパシーを感じて集まってくれるユーザの皆さんにはやはり感謝してます。 
【後編は、9/1(金)公開予定です。乞うご期待!】

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この記事の著者

四家 正紀(シケ マサノリ)

株式会社カレン次世代ビジネスリサーチ室長。インターネット広告の草創期からWebマーケティングに携わり、現在はカレンにて次世代販促コミュニケーションについての研究活動と、ブログマーケティング・ブロガーリレーションズ案件のプロデューサーとして活躍。寄稿、講演多数。 ブログ カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ

著書

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/09/01 16:43 https://markezine.jp/article/detail/98

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