本当におもしろいゲームって何?
―― 次に、comico以外で、新しいサービスや会社として進んでいきたい方向性などを教えてください。
ゲームのビッグタイトルを出したいです。
―― ビッグタイトルというのは、狙って出せるものなのでしょうか?
狙って出せるなら、もう出ているはずです(笑)。ただ、自分たちがおもしろいと思うもの以外は出さない、という信念だけは決めています。増え続けるチャネルを追ってゲーム数を増やすのではなく、自分たちがおもしろいと思うかどうかを徹底したものづくりをする。ここはもう社員一丸となって、ブレないことを決めた。
―― では、加藤さんが考えるおもしろいゲームとは?
まず、偶然性とスキルのバランスがとれているかどうかは重要だと思います。スキルだけのゲームだと、スキルがない人はやらなくなってしまう。じゃあ、スキルがある人にも勝てるようにするにはどうするかというと、そこに偶然性を入れるわけです。
パズドラを例に挙げると、何だかわからないけど消えちゃった、みたいな嬉しさ。あの感覚を味わうと、今度は1位を狙ってスキルアップへ、という流れになってくるんです。その偶然性とスキルの絶妙なバランスがゲームの面白さを決める。LINE POPなどもそのバランスがすごく良いと思います。
もう一つは適当さ。これは完全に私の持論ですが、今、日本人ってみんな窮屈に生きていると思うんです。会社や家庭、どこにいてもいろんなものに縛られていますよね。そうなるとゲームの世界くらいリラックスして良い意味で“適当”にやりたくないですか?例えばLINEポコパンなんか、絵のくりぬき一つにしてもすごくほど良い感じですよね。でも、それが良いんです、きっと。
―― 確かにゲームくらい気楽にやりたいですものね。本日はありがとうございました。
