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マーケターの悩みは世界共通!? 世界15か国で実施したマーケター市場調査が明らかにした課題とは?

クロスチャネルマーケティング実現への障壁

MZ:確かに、複数のチャネルを自由に行き来する消費者に対しては、クロスチャネルで対応できる組織が整っていないと難しいかも知れませんね。

北村:ええ。例えば複数チャネルを統合して、つまりクロスチャネルでコミュニケーションを図るには、メルマガ配信やSNS運用、ECなどの部門を横断して、データを統合する必要があります。各部門で協力し、ときには強い旗振り役の下でデータ統合を推進していかないと、施策の段階に進めません。場合によっては、組織自体を大きく変える結果になることもあります。今回の調査でも、31%のマーケターがクロスチャネルマーケティングの実現を妨げる主な障壁のひとつとして組織構成をあげています。

MZ:現在企業はどのような組織構成を持っているのでしょうか?

北村:前年の結果と比較すると、二極化が進んでいるといえますね。マーケティングチームがチャネルを越えて完全に統合されているか、という設問に対して「統合されている」「分断している」のいずれも6~7%増えました。

最初の、かつ最大の課題はデータの収集・統合・管理

MZ:今年のレポートはどのような構成になっているのでしょうか。

北村:大きく、4章で構成しています。第1章は、クロスチャネルマーケティングに取り組むにあたって何が障壁になっているのかを、世界各国のマーケターへの調査を元に紐解いています。続く3つの章で、具体的に障壁として浮かび上がった「データ整備」「顧客理解」「適切なコミュニケーション設計」について、調査結果やケーススタディを織り交ぜながら解説しています。

  • 第1章:顧客の心をつかみたければ、マーケターはスマートであれ
  • 第2章:真の顧客像を明確化する
  • 第3章:顧客の行動と思考を理解して、コミュニケーションを最適化する
  • 第4章:チャネルを横断した顧客とのインテリジェントなコミュニケーション

MZ:第1章で解説されている、クロスチャネルマーケティング実現への障壁のひとつ目が「データ整備」とのことでした。データ統合の重要性は指摘されて久しい気もしますが、まだ大きな課題として残るのでしょうか?

北村:ええ。多くの企業で、データについての課題に気付いてはいるが、対応できていない。これは、企業がクロスチャネルマーケティングを行う上で最初の課題であり、かつ最大の課題ですね。例えば、こんな調査結果があります。ブランディングや新規顧客獲得などいくつかの項目のうち、どれを2015年の重要課題と捉えているかという設問で、「データ」の項目は4位(36%)に挙がりました。ですが、何に優先的に取り組むかを聞くと、データの収集・統合・管理は6位(29%)になってしまうのです。

MZ:課題としては認識しているのに、優先度としては後の方になっているんですね。

北村:そうなんです。一方で、テクノロジーへの注目度は高い。優先事項として、「適切な顧客分析に基づいた適切なコミュニケーション」という項目は2位(43%)、「顧客とのコミュニケーションを自動化し、一元管理するためのテクノロジーの統合」という項目は3位(36%)でした。これらから、マーケティングオートメーションツールをはじめとする技術を導入し、コミュニケーションを適切に展開することを重視しているのに、前段階のデータ統合ができていないという実態を見て取れます。

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精度の低いデータは「収益を圧迫する」との認識が進む

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2015/09/28 14:00 https://markezine.jp/article/detail/23062

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