営業の動きをSFAに蓄積、連携によって失注顧客の復活も
松村氏:カスタマーリレーション部には営業とマーケティングが含まれるので、皆で議論しながら適した重み付けができるようにしました。
また、40点に達したかどうかを観測すると同時に、急にスコアが上昇したリードがないかにも注目しています。一度商談をロストすると、スコアがマイナスになったりして埋もれがちです。そこを見落とさないことも大事だと思っています。営業のアクションはSales Cloudに蓄積し、連携しているので、失注顧客の復活にも有効に働いています。
MZ:田崎さん、こうしたスコアリングの考え方も、成果が上がった要因なのでしょうか?
田崎氏:ええ、デフォルトの配分はあくまで数千社のPardotのユーザー企業での平均的な値になっているので、自社にフィットさせていくことが重要です。特に、ホットリードを受け取る側の営業とも話し合って決めた点がすばらしいと思いますね。
山本氏:実は、カスタマーリレーション部が決めたスコアリングに最初は懐疑的だったんです。例えば、スコアには肩書という項目もありますが、さほどスコアが重く設定されていません。営業視点だと、相手が部長職ならスコア上昇を待たずに行け! と思ってしまう(笑)。
でも、実際の成果を受けて、私も「顧客を育てる」ことを実感した思いです。結果的に、冒頭で申し上げた上京コストも削減し、その割にコミュニケーションは以前よりうまく運んでいます。これは、Pardotでセグメントごとにコンテンツを出し分けて、適切にナーチャリングできているからだと思います。もちろん、データの一元管理もまったく問題ありません。
営業とマーケティングが同じ傘の下にある意味
MZ:ちなみに、営業とマーケティングが同じ部署に属するのはかなり珍しいケースだと思いますが、いつごろからこういった組織なのですか?
山本氏:当社は7月が期初なので、昨年の2014年7月に組織変更し、営業とマーケティングのセクション、そして電話での新規開拓を行うコンタクトセンターを「カスタマーリレーション部」に統合しました。実は、その前年(2013年)にSales Cloudを導入したころから、縦割りの組織から横軸で連携できる組織にしたいという構想があったんです。
MZ:なるほど。MAツールの活用では、営業とマーケティングの壁がよく課題に挙がりますが、田崎さん、この組織体制はツール活用に影響があるとお考えですか?
田崎氏:非常に有効だと思いますね。この組織体制が、サイバーエリアリサーチさんのケースがPardot活用の好例であるとされる大きな理由のひとつです。とはいえ、組織改編は容易ではなく、実現できる企業ばかりではないと思います。
その場合は、どうすればMAを活用できるかというと、積極的にデータを社内に公開し、確率の高いリードを渡して営業に成功事例を積んでいってもらうことが大切かと思います。すぐに大きな成功は出ないかもしれませんが、成功体験を積み重ねることで、次第に雰囲気も変わるはずです。
MZ:では最後に、Pardotを通して今後取り組みたいことをそれぞれお教えください。
松村氏:誰にどんなコンテンツが有効なのか、もっと見極める必要があると考えています。セグメントとコンテンツとのマッチングをより精緻化させて、コンテンツマーケティングを通したナーチャリングに興味がありますね。
杉本氏:オンラインセミナーなどで動画を活用したマーケティングに取り組んでいるので、そちらも、もっと見ていただけるようにしたいですね。動画以外のコンテンツの充実も進めていきます。
山本氏:Pardotを導入して、顧客の効率的な獲得には手応えを感じています。ですから、次はやはり規模を出すことですね。今のままではリードが枯渇するので、新規開拓に力を入れたいです。同時に、高い成果が上がっている失注顧客や休眠顧客の掘り起こしも、引き続き行っていきます。
田崎氏:サイバーエリアリサーチさんの特長は、データ統合によってビジネスを全体的に把握できており、且つ、データ活用による戦略に対応できるよう組織体制も整っている点かと思います。今後も当社は、この強みをPardotはじめ、SalesCloud、Service Cloud等のソリューション面から支えていければと思います。本日はありがとうございました。

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高島 知子(タカシマ トモコ)
フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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