Azure MLの活用が進む3つの理由
このように、様々な事例でAzure MLを活用している同社だが、魅力を感じている理由として以下の3点をあげる。
1.安価である
2.わかりやすく、初心者でも使いやすいUI
3.ウェブAPI化で誰でも均一のクオリティに
1点目は言うまでもないが、安くていいものは誰もが取り入れたい。DATUM STUDIOによれば、クラウドサービスであることもあり、他の有料製品に比べるとAzure MLは手軽に取り入れやすい価格だという。
2点目に関してだが、Azure MLは、フローチャートに分析モデルやデータをドラッグ&ドロップするだけで分析を行うことができる。つまり、コードが書けないクライアントでも扱えるUIになっているのだ。これによって、自社のビジネス上の課題に対する回答を簡単に導き出せる。
3点目のWebAPIにできることは、DATUM STUDIOのようなサービス提供側にとってのメリットが大きいという。これまでのデータ分析は属人的なところがあり、同じ会社に依頼しても、担当者によってサービスのクオリティに差がでてしまうところがあった。同社でも、多少そういった点があったという。
しかし、様々な種類のデータ処理のフローを作成してWebAPIとして用意する。これにより、不慣れな業務を担当する時も関連したWebAPIを活用するだけで、一定のクオリティを出すことができる。急成長中で社員を増やしている同社としては、とても重宝しているという。
マーケターが、機械学習を使いこなすコツとは?
ところで、マーケターが機械学習を上手く使うためにはどうすればよいのか、両氏に伺ったところ、もっとも重要なのは目的を明確にすることだという。機械学習を魔法のように考えているマーケターも多く、「とりあえず、いい感じにしてください」といった漠然とした要望が来ることもあるというが、それでは支援会社もさすがにどうすることもできない。
「データを活用するということは、最適化したいものを明確にする必要があります。つまり、手法ありきでは上手くいきません。当社は、そこを考えるところからも支援しておりますが、自社で活用されるのであれば、ビジネスの何を改善するのかまず決定することが重要ですね」(里氏)
また、当たり前だが、機械学習にはデータが必要だということも忘れてはならない。データの蓄積できる基盤を用意する、データを提供している企業から調達を行うといったことが必要になる。
「たまに、データが無いのにデータ分析したいという難しいお話をいただくこともあります(笑)。データが無い場合、機械学習はそもそも無力です。その場合、当社ではデータを上手に取得するための基盤づくりをお手伝いしています」(里氏)
記事で紹介できなかった顧客事例を資料にて配布中!
今回取材したDATUM STUDIOのクライアント事例が多く掲載された資料が現在公開されています。DMの最適化や顧客セグメントの作成など、記事で語られていないデータ活用・機械学習に関する事例が多く紹介されているので、ぜひ記事と合わせて読むことをおすすめします! 詳細はこちら