直感的な広告運用が可能に
MZ:2つ目の変化について教えてください。
矢吹:2つ目は、広告管理ツールのリニューアルです。視認性と操作性を改善し、直感的な運用と配信結果の見える化を実現しました。
MZ:具体的にはどのような改善を?
矢吹:まず、運用に関しては入稿までのステップをこれまでより簡素にしました。直感的でスムーズなUIに変更できたと考えております。
矢吹:配信結果の見える化に関しては、グラフですぐに配信結果のコンディションがわかるようにしました。開発基盤やスタイルも大きく変更したことで、広告運用者のフィードバックを受けてすぐ改善できるような開発体制も組んでいます。今後より使いやすいものになっていくはずです。
配信アルゴリズムの刷新で、目的別の配信最適化を実現
MZ:3つ目の変化のポイントはなんでしょうか。
矢吹:ここが一番大きな変化だと思いますが、配信アルゴリズムの刷新です。これにより、広告運用担当者は、キャンペーンの目的を選ぶだけで広告効果を最大化できる配信が可能になりました。
これまでは、目的をもとに最適な広告プロダクトを選択いただいていましたが、新広告管理ツールの提供とともに、運用型には「キャンペーン目的」という項目を新設しました。コンバージョンやサイト誘導、動画再生や認知など、6つの目的から最適なものを選択いただくだけで、その目的を最大化できるよう配信が行われます。
MZ:これまでは、目的に合わせてどの面や誰に出すのかを考えていたのが、目的さえ定めればそれに合わせて配信が最適化されるということですか。
矢吹:そうですね。たとえば、コンバージョンを目的とした場合は、決められた予算の中でコンバージョン数を最大化するアルゴリズムが、配信のプランニングを行います。また、これまではキャンペーンの予算設定は任意でしたが、いただいた予算に合わせて成果の最大化をコミットできるアルゴリズムになったため、運用型では予算設定が必須となっています。
MZ:目的だけ選べば、そこに向けて最適な配信が行われるのは運用の手間が少なくなっていいですね。
CTVR+16%、CPA-19%を実現
MZ:YDNから運用型への変換が進むことによって、広告主のパフォーマンスにどのような変化がありましたか。
矢吹:我々が行った調査では、運用型に変換した広告主のCTVR(コンバージョン数を最大化しているかの指標、CTR×CVRで算出)は平均16%増加し、CPAは19%削減しました。コンバージョン数を最大化しながら、1件当たりの獲得コストを下げることに成功しています。
矢吹:また、広告管理ツールの刷新はもちろんですが、自動入札の利用も増加しており、2020年3月と8月を比較して約1.6倍まで増えています。
MZ:それだけ自動入札のパフォーマンスが向上しているということですね。
矢吹:これまでも自動入札機能は提供していましたが、広告主や代理店の方には、まだ手動運用のほうが効率的だという印象が広告主や広告代理店の方にあったのだと思います。しかし、目的別にコミットした自動最適化を実現したことで、利用率も増加しパフォーマンスも大きく改善しました。