広告を起点に売上拡大を目指し、取引から顧客までハッピーの輪をつなぐ
MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、それぞれの事業のミッションと、Amazon広告運用における役割を教えてください。
小松:私たちI-neは、「商品を通じて世界中を幸せにする」というミッションの下、お客様や取引先、地域社会まですべての方々に幸せの連鎖を実現する「Chain of Happiness(以下、COH)」の実現を目指しています。以前、くせ毛に悩むユーザーさんから「I-ne商品を使ってから髪に自信が出て、学校に行くのが楽しくなった」とレビューをいただき、社員みんなで喜んだことがあるのですが、「こういう幸せを広げていきたい」と常々考え事業を展開しています。
そうしたなかで、私が所属するECセールス部は、商品開発の着想から、最終的なお客様への流通まですべてを統括・実行するダイレクトマーケター部隊で、COHの輪を広げていく役割を担っています。
徳永:Barrizの徳永です。設立は2020年4月で、事業領域はD2Cに特化した広告代理事業になります。なかでも最も強みとしているのがAmazon広告になります。Amazon広告を起点とし、Amazon内での売上を最大化させるための販促支援を行っています。
I-neさんとは会社設立前の2019年からのお付き合いとなり、役割としては全体ディレクション、並びにI-neさんとの打ち合わせや折衝などフロント業務を担当しています。
金子:CCIの金子です。私たちはBarrizと共にI-neさんのAmazon広告運用に携わっており、主には広告の設計コンサルティング、運用の担当として、広告という手段を通じ、販促・宣伝の両領域でのアカウント支援を行っております。
Amazonと楽天、デジタルチャネルそれぞれの特性と違いとは
MZ:I-neのECセールス部では、現在どのような販売チャネルを活用されているのでしょうか。
小松:Amazonや楽天などの「モール」と「自社EC」の2つを活用しています。弊社のECはモバイル通販としてスタートし、その後、楽天市場に出店し、BOTANISTやSALONIAの売上が大きく伸びました。ここ数年でAmazonがテレビCM等に積極的投資するようになったことも一因かと思うのですが、弊社の中でAmazonの売上が急激に成長しています。Amazonの市場の拡大とともに、BOTANISTならびにSALONIAの売上も比例するように伸びています。
そこで、より効果を上げるため、Amazon広告の運用をCCIさんにお願いすることになりました。昨年(2020年)はCCIから徳永さんが独立してBarrizを立ち上げ、現在当社を含めて3社で運用に当たっているところです。
MZ:Amazonと楽天で、それぞれの特性や違いをどう捉えられていますか?
小松:簡単にいえば、楽天は店舗型で、Amazonはマーケットプレイス型になります。楽天では、私たちI-neの自社店舗(EC)である「&Habit」を出店しており、「&Habit楽天市場店」という場で、BOTANISTやSALONIAを含む当社のブランド製品を提供しています。
これに対し、Amazonは店舗という概念ではなく、商品を登録していきます。見え方としては「市場に品物が並べてある」という感じで、お店で出店している概念ではありません。いろいろな商品がズラッと並んでいて、そこからチョイスする感覚です。
MZ:見せ方がまったく違うのですね。
小松:まったく違います。楽天の場合、「店舗としてどう見せていくのか」が課題ですが、Amazonでは「1つの商品、SKUをどう購入していただくのか」という点がポイントになります。
MZ:出店先としてのAmazonの強みはどのようにお考えですか?
小松:即日発送や土日配送に対応している点ですね。私たちは、購入の最終決定をするお客様のことを「ボス」と定義し、「ボス目線」で事業を考える風土があるのですが、そのボス目線でいうと、欲しいものをすぐに入手できる点、つまり「フルフィルメント分野」においてAmazonはとても強いと思います。