購買データ活用でROASは10倍に⁉ 活用事例3選
「オフライン中心の膨大なファクトデータ」と「Pontaデータを接続できるメディア」を掛け合わせ、4つの障壁を乗り越えたことで実現したPontaのデータマーケティング。ではこの「Ponta DMP」を、企業はいかに活用して成果に繋げていくことができるのか。セッションの最後に小河氏からいくつかの事例が紹介された。
取組事例1:基本パターンのターゲティング&購買測定
小河氏:弊社が取得する小売事業者様のID-POSを使用し、その小売事業者様に商品をおろしているメーカー様を広告主とするケースです。広告配信セグメント別に、大きく3つの場合に分けられ、それぞれ成果が異なります。
自社商品の購入者をターゲティングとする場合、既存購買者の購買数をアップすることに寄与し、休眠顧客の復活を実現とすることも可能です。同一カテゴリー商品の購入者の場合、競合商品を購買している方、つまり顕在層の獲得に寄与します。そして、併売カテゴリー消費の購入者の場合、併売率が高い商品をターゲティングすることで購入可能性の高い潜在層を発掘することができます。
結果、購買データを活用したセグメントのROAS(広告費用対効果)はそれぞれの場合で3〜10倍に向上し、オフラインでの購買促進効果が得られました。
取組事例2:リアル購買→類似拡張のターゲティング&購買測定
小河氏:小売業者様をクライアントとし、小売業者様自身のID-POSを利用した例です。ターゲティングのセグメントは大きく2つ。1つは対象の小売店様の半径500メートル以内でPontaパートナー様を利用しており、かつ対象の小売店様の既存利用者を除外したセグメント。2つ目は、対象の小売店の既存利用者をFacebookで拡張し、既存利用者を除外するセグメントです。
いずれも配信料金と比べてROAS7倍以上の成果を出しており、また既存顧客を除外して配信したことで新規の顧客を獲得できた点に対しても高い評価をいただいたケースです。
取組事例③:複合データのターゲティング&効果測定
小河氏:金融系クライアント様の事例で、測定指標はCPA(獲得単価)です。ファクトデータをそのまま使うのではなく、複合的に活用することで推定までも含めています。アンケートや「Ponta」経済圏の消費活動、会員登録情報などから年収600万円以上と推定してFacebookで配信。複合的にデータを活用したことで配信精度が上がり、結果低コストで契約を獲得できました。
以上、3つの事例を紹介した。これらの事例から、オンライン×オフラインデータをかけ合わせた活用を実現することで、デジタル広告の精度が高まっていくことが見えてくる。
小河氏は、「オフラインの購買データや日常生活の消費データの活用、そしてメディアをつなぐマーケティングソリューションは、国内を見ても非常に貴重なサービスです。自社のマーケティング施策に課題を感じていたら、ぜひ一度検討してみてください」と述べ、セッションを締めた。